株式投資で利益を上げると、当然のことながら税金がかかってきます。
個人の場合は20.315%(所得税15.315%+住民税5.0%)の税金が発生し、不動産投資や仮想通貨などその他の投資と比較すると、税率は安くはなっていますが、それでも利益が大きくなってくると、株式投資でも税金の金額は馬鹿になりません。
そのため、会社を設立して節税をしたいと考える人も多いでしょう。
ここでは株式投資を法人でやることのメリット・デメリットや注意点についてみていきたいと思います。
法人で株式投資を行うメリット、個人との比較
法人で株式投資を行う代表的なメリットは以下の通りです。
■経費を幅広く計上することができる
■他の事業や投資と損益通算ができる
■損失を9年間繰り越すことができる(個人は3年)
■節税対策がしやすい
■相続対策がしやすい
■社会的な地位を得ることができる
個人で株式投資を行う場合には、これらのメリットがありません。
細かなシミュレーションは状況によって大きく異なってきますが、法人のメリットは個人よりも大きくなるのが一般的です。
他の事業もやっている場合で損失が出た場合には、株式投資の利益と損益通算をすることが可能ですし、損失も9年間繰り延べが可能なため、長期的にみても税務上のメリットは大きいです。
また法人で安定的に利益を上げられるようになれば、銀行から融資を受けて事業を拡大できるチャンスが広がります。
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個人と法人の株式投資の税率比較
単純に税率だけで比較した場合には、個人が20.315%に対して、法人は所得金額によって変わってきますが、約21%(所得金額400万円以下)~約33%(所得金額が800万円超)となっており、個人の方が税率は安くなっています。
しかしながら先にみてきたように、法人で株式投資を行うとさまざまなメリットがあり、税率の差以上のメリットを享受できることも多いです。
具体的には税理士に相談されることをおすすめしますが、単純な税率での比較だけでなく、多面的に考えていくと良いでしょう。
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法人で株式投資を行うことのデメリットは固定費の高さ
法人のデメリットとしては設立費用がかかること(合同会社で10万円~、株式会社で20万円~というイメージ)、毎年赤字でも住民税が年間7万円かかること、税理士との顧問契約料がかかること(年間20万円~)があげられます。
もし今後継続的に株式投資を行っていくのかわからない場合には、上記の固定費は負担になってしまいますので、個人でやっていく方が良いかもしれません。
まとめ
以上、簡単に個人と法人で株式投資を行うメリットと比較を行ってきました。
税金をうまくコントロールすることで、将来的には資産に大きな差が出てきますので、短期的な視点にとらわれずに、検討していった方が良いでしょう。
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