「制度信用取引」「一般信用取引」の違いや特徴を株式投資初心者にわかりやすく解説

「信用取引」には「制度信用取引」と「一般信用取引」の2種類があり、主な違いは返済期限(取引期限)です。「制度信用取引」は返済期限が6ヶ月、「一般信用取引」は返済期限がありません。

ここでは「制度信用取引」「一般信用取引」の違いや特徴についてみていきたいと思います。

⇒【「信用取引」はリスクが高くて危険?

「制度信用取引」「一般信用取引」の違い 

「制度信用取引」は証券取引所が定めた制度信用銘柄選定基準を満たした銘柄だけが対象となっており、取引できる銘柄が限られています。一方で「一般信用取引」は投資家と証券会社の間で契約をして行う信用取引となるので、返済期限のルールは取引所によって異なります。

「制度信用取引」の対象銘柄は日本取引所グループのホームページから確認することができますが、証券会社で銘柄を選んで「制度信用取引」の対象になっているかを見ることもできます。

⇒【信用取引の詳細を解説

「管理費」と「名義書き換え料」 

「制度信用取引」でも「一般信用取引」でも信用取引を行うためには、現物株にはない費用が発生します。「信用買い」「信用売り」でも発生する費用に「管理費」と「名義書き換え料」があります。「管理費」は1ヶ月毎に1株当たり10銭(税抜)、「名義書き換え料」は売買単位当たり50円(税抜)となっています。

⇒【景気後退・下落相場で儲ける方法

「金利」と「貸株料」 

「信用買い」の場合には「金利」が発生し、SBI証券の場合には「制度信用取引」だと年間2.80%、「一般信用取引」だと年間3.09%となっています。「信用売り」の場合には「貸株料」が発生し、SBI証券の場合には「制度信用取引」だと年間1.15%、「一般信用取引」だと年間2.00%となっています。

⇒【「複利運用」の重要性・威力

「逆日歩」とは? 

「制度信用取引」においては「信用売り」が多くなると、市場で貸借される株式が不足すると「逆日歩(ぎゃくひぶ)」と呼ばれるものが発生する可能性があり、「信用買い」の場合には受取り、「信用売り」の場合には支払いとなります。

「逆日歩」は主に株主優待をノーリスクで得ようとする投資家が、「現物買い」と「信用売り」を組み合わせることによって、「信用売り」が多発することによって発生することが多いです。

「逆日歩」は証券会社のホームページで確認することができますので、株主優待が人気の銘柄で「権利付最終日」近くは注意した方が良いでしょう。

⇒【「積立投資」のメリット・デメリット

信用取引で配当金は貰えるのか? 

信用取引で配当金がある銘柄を「権利確定日」をまたいで取引をする場合、「信用買い」であれば配当金相当額を受取り、「信用売り」であれば配当金相当額を支払うことになります。

「信用買い」は配当金相当額の84.685%(所得税+復興特別所得税相当)、「信用売り」は「制度信用取引」の場合は84.685%、「一般信用取引」の場合は100%となっています。

⇒【配当に対する税金を解説

まとめ 

信用取引の「制度信用取引」と「一般信用取引」の違いを見てきました。主な違いはポジションを保有できる期間で「制度信用取引」は6ヶ月、「一般信用取引」は基本的に無期限(証券会社による)となっています。

その他現物取引では発生しない費用もかかってくるので、しっかりと確認すると良いでしょう。

<こんな記事も読まれています>

⇒【「信用取引」はリスクが高くて危険?
⇒【信用取引の詳細を解説
⇒【景気後退・下落相場で儲ける方法
⇒【大損しないために注意すること
⇒【株初心者におすすめの投資法
⇒【株式投資のオフ会には参加した方が良い?
⇒【初心者におすすめの証券会社
⇒【法人で株式投資を行うメリット・デメリット
⇒【株式投資で稼ぐのは簡単?
⇒【決算発表の重要性、株価への影響とは?

関連記事

  1. 株式投資での決算発表の重要性。株価への影響や値動きは?

  2. 日経新聞で株式投資の情報収集。その方法をわかりやすく解説。

  3. 株式投資初心者の平均予算・資金とは?目標とする利回りの目安を解説。

  4. 米国債金利とダウ平均株価の関係性を解説。逆相関の関係で、今後は金利上昇株価下落に要注意。

  5. 「PTS(私設取引システム)」を株式投資家がわかりやすく解説。日中取引と夜間取引が可能。

  6. 窓、窓開け、窓埋めの詳細を初心者にわかりやすく解説。窓開け後の株価の値動きの特徴とは?株式市場はFX…

  7. 株式(株券)はどうやって保管されているの?株式を紛失したり、盗難、偽造されたらどうなるの?株式の電子…

  8. 株主優待で効率よくお金を貯める方法やポイントを初心者にわかりやすく解説。株主優待株で株価の値上がり益…

  9. 株式投資の真実~楽して大金が儲かるものではない、投資家の8割は損している?~

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

おすすめ記事

おすすめ記事

  1. 「小僧寿し」株価上昇・下落の可能性。債務超過で上場廃止の猶予期間入りへ。
  2. 「FIP投資顧問」行政処分勧告。KAZMAX(カズマックス)サロンへの影響は?
  3. 鳥貴族株価上昇・下落の可能性。2019年7月期決算赤字転落の影響は?
  4. みずほ銀行株価上昇・下落の可能性。2019年3月決算大幅下方修正の影響や原因は?…
  5. 「五洋インテックス」株価上昇・下落の可能性。週足チャート逆三尊形成で反発期待。

人気記事

PAGE TOP