アメリカの投資ファンドであるブランデス・インベストメントが、保有する大塚家具の株式を全て売却したことがわかりました。
上場企業の株式を5%以上保有し、保有割合が1%以上増減した場合には、変更報告書を財務省に提出することが義務付けられている。
ここではブランデス・インベストメント、大塚家具全株式売却についてみていきたいと思います。
目次
ブランデス・インベストメント、変更報告書で大塚家具全株式売却が明かに。
ブランデス・インベストメントは2018年8月20、財務省に大塚家具株式についての変更報告書を提出しました。
変更報告書によれば、6.41%保有していた大塚株株式の全てを、8月15日までに売却したことが明かになりました。
大塚家具は経営難に苦しんでおり、3期連続の赤字となり見通しとなっています。
自力での再建は難しく、スポンサー企業を探している状況ですが、交渉は難航しており進展が見られません。
この状況に嫌気がさしたブランデス・インベストメントは全株売却に踏み切ったと思われます。
ブランデス・インベストメントの保有割合・株式数は?出来高からみる売却のタイミングは?
大塚家具の発行済み株式数は19.4百万株で、ブランデス・インベストメントは売却前には1,243,540株保有していました。
義務発生日の8月15日の大塚家具の出来高は685,800株であり、1日にではなく数日間にわたって売却をしていた可能性があります。
8月14日の出来高は473,800株、8月13日の出来高は765,100株で、8月13日~15日の出来高合計は1,924,700株とブランデス・インベストメントの保有株式数の合計を上回ります。
全てを市場で売却せず、一部は市場外の相対取引で売却をした可能性もありますが、この局面で大塚家具株式を大量に買付する投資家がいるのかは疑問が残ります。
大塚家具株価上昇・下落の可能性は?ブランデス・インベストメント全株売却の影響は?
ブランデス・インベストメントの株式売却が明かになった8月20日の大塚家具の株価は、前日比▲23円(▲5.6%)の385円と大きく下落して取引を終了しています。以下は大塚家具の日足チャートです。
スポンサー探しの進展が見られない大塚家具の株価は、安値圏での推移となっており、7月9日の年初来安値340円も視野に入ってきている状況です。
テクニカルには、株価は25日移動平均線(緑色)付近での推移となっており、この水準で反発できるかがポイントとなります。
25日移動平均線を下抜けするようだと、年初来安値更新が現実味を帯びてきます。
ブランデス・インベストメントの全株売却もネガティブに捉えられ、今後は年初来安値更新に向けて下落していく可能性が高そうです。
ブランデス・インベストメント、大塚家具株式を全て売却まとめ
ブランデス・インベストメントの全株売却によって、大塚家具は主要株主の1社を失うことになり、今後の経営再建に向けて厳しい状況です。
株価は年初来安値更新が視野に入っており、下落を警戒する展開が続きます。
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