過去検証の重要性は他の記事でお伝えしましたが、その際に例示したトレードスタイルとルールで実際の過去検証を行ってみましょう。
今回は、4911 資生堂を使います。
目次
資生堂で過去検証を行ってみよう。1つ目のトレードポイント 2018年3月7日。
資生堂の2018年2月9日から5月11日までの日足チャートを使います。
まず25日移動平均線(緑色)と75日移動平均線(水色)が右肩上がりであることを確認します。
2018年3月6日に株価が10日移動平均線(ピンク色)を上抜けしてゴールデンクロスを完成したので、翌日3月7日始値6,592円でエントリーします。
損切りは直近の安値である3月5日6,152円の下である6,151円に設定します。
資生堂の単位株数は100株、エントリーから損切りまでの幅を計算して、損失を10万円以内に抑えるには200株購入となります。
200株 X (6,151円 - 6,592円) = ▲88,200円 ≦ ▲100,000円(最大損失)
その後株価は一時上昇するも、3月20日に損切りに引っ掛かり、▲88,200円の損失に終わりました。
⇒【移動平均線の詳細を解説】
資生堂で過去検証を行ってみよう。2つ目のトレードポイント 2018年3月28日。
2018年3月27日に株価が10日移動平均線を上抜けてゴールデンクロスを完成したので翌日3月28日始値6,500円でエントリーします。
損切りは直近安値である3月26日6,067円の下の6,066円に設定します。
最初のトレードが損失のため資金量は4,911,800円で、損失はこれの2%である98,236円以内に設定します。
エントリーから損切りまでの幅を計算すると200株の購入となります。
200株 X (6,066円 - 6,500円) = ▲86,800円 ≦ ▲98,236円
その後株価は順調に上昇し、終値は10日移動平均線を1回も下抜けることなく、損切り幅の2倍である7,368円に4月6日に到達したので利確し、+173,600円の利益となります。
200株 X (7,368円 - 6,500円) = +173,600円
⇒【損切りの詳細について解説】
資生堂で過去検証を行ってみよう。3つ目のトレードポイント 2018年4月23日。
2018年4月20日株価が10日移動平均線を上抜けてゴールデンクロスを完成したので、翌営業日の4月23日始値6,897円でエントリーします。
損切りは直近安値の4月19日6,670円の下6,669円に設定します。
2つ目のトレードが利益なので資金量5,085,400円で、損失はこれの2%である101,708円以内に設定します。
エントリーから損切りまでの幅を計算すると200株の購入となります。
400株 X (6,669円 - 6,897円) = ▲91,200円 ≦ ▲101,708円
エントリー当日に終値が10日移動平均線を下抜けますが、含み損で25日移動平均線の上にあるため、ポジションは維持します。
その後株価は5月11日に10日移動平均線を下抜け、含み益であるため利確し、+124,400円の利益となりました(本来であれば翌営業日である5月13日始値ですが、5月12日に執筆しているため、5月11日終値での利食いとします)。
資生堂で過去検証の結果は?
過去検証で3回のトレードを行いましたが、その結果は以下の通りです(売買手数料と税金は考慮していません)。
2勝1敗で勝率は67%、利益損失比(利益総額 ÷ 損失総額)は3.38、資金増加率は4.2%(利益合計209,800円 ÷ 当初資金5,000,000円)と良い結果が得られました。
3回しかやっていないためサンプルとしては少ないですが、3回の結果としては優位性があると言えると思います。
実際の過去検証では複数の銘柄を選択して、10~20回以上はやってみると良いでしょう。
まとめ
過去検証のやり方、理解していただけましたでしょうか?
慣れるまでは最初は大変かもしれませんが、慣れるとすぐにできるようになると思います。
また、実際の相場でトレードして確認すると、今回のトレードスタイルとルールでは1トレードあたり数日から2週間程度要しますが、過去のチャートですと複数回のトレードを一気に確認できます。
是非、過去検証をやってみてください。
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