レオパレス21は2018年5月29日に緊急会見を行い、施工物件において建築基準法の疑いがあることを公表しました。
ここではその内容と、業績や株価への影響をみていきたいと思います。
目次
レオパレス施工物件、建築基準法違反の疑い。建築年数、不備の内容、対象物件数などの詳細は?補修工事の終了の目途は?
レオパレスは1996年~2009年に建設した物件において、建築基準法を違反した物件があったと発表しました。
違反の内容としては、遮音性強化や延焼防止のため住戸間の壁が無いか工事に不備があるとのことです。
今後施工済みアパート37,853棟の調査を行い、2019年10月までに補修工事の完了を目指します。
⇒【スルガ銀行のシェアハウス不正融資問題が株価や業績に与える影響を解説。】
レオパレス施工物件、建築基準法違反の疑い。発生の原因と再発防止策は?
今回の発生の原因は、以下の2つと考えられています。
① 図面と施工マニュアルの整合性の不備
建設当時に物件のバージョンアップがあり、建物自体の仕様がわかりにくくなっていたり、施工業者に渡している図面とマニュアルの整合性に不備があったとのことです。
② 社内検査体制の不備
自主検査は行っていたものの、図面などとの照合確認は十分に行われていなかったとのこと。
今後は組織と人員体制の見直しなどで体制の強化を行い、チェック体制を整える予定とのことです。
レオパレス施工物件、建築基準法違反の疑い。業績や株価への影響は?
レオパレスは業績への影響は軽微であるとのことで、2019年3月期見通しの変更は行っていません。
株価は記者会見が行われると発表されると、ネガティブに反応し、前日比▲32円(▲3.7%)の824円で取引を終了しています。
以下はレオパレス21の日足チャートです。
安値は一時791円と、2月14日安値798円を下抜けました。
本日は大きな下ヒゲとなって戻してはいるものの、明日売られて本日安値を下抜けるようだと、更なる下値を模索するかもしれません。
テクニカルでも75日移動平均線(水色)を大きく下抜けしているので、5月11日高値1,023円から下降トレンドに転換している可能性があります。
⇒【移動平均線の詳細を解説】
まとめ
約3万8千棟の検査及び補修工事を行うと発表しましたが、本当に業績への影響は軽微で済むのか疑問が残ります。
スルガ銀行のシェアハウス不正融資問題で何かと話題の不動産業界ですが、実はレオパレスもサブリースに関わる訴訟案件を抱えており、今後大きな問題に発展する可能性もあります。
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