タカタの元社員がインサイダー取引で課徴金。倒産/経営破綻公表前に保有株式売却。

エアバックの欠陥問題で倒産した「タカタ」の元社員がインサイダー取引で課徴金の支払いを命じられたことが明かになりました。対象となったのは9人で、課徴金の合計は約770万円にのぼります。

ここでは「タカタ」元社員のインサイダー取引についてみていきたいと思います。

⇒【スミダ株インサイダー取引の詳細を解説

「タカタ」元社員のインサイダー取引 

「タカタ」は一時エアバックの世界シェア20%を占める優良企業でしたが、2017年6月に負債総額1兆円で経営破綻して世間を驚かせました。2017年7月27日に上場廃止となり、2018年4月にアメリカの自動車部品会社である「キー・セイフティー・システムズ」が「タカタ」の事業を買収しています。

今回の「タカタ」の元社員のインサイダー取引では、民事再生法の適用申請を公表する前の2017年5月~6月、保有する自社の株を売り抜けています。。14万円~183万円の損失を回避したと見られており、今回課徴金として15万円~191万円の支払いが命じられました。

対象となった社員は40代~60代の男女9人で、全員が管理職。保有する自社株のほぼ全てを売却していました。

⇒【ADK、TOBでインサイダー取引の疑い

インサイダー取引は代表的な不正行為 

インサイダー取引は金融市場の信頼を損なう代表的な不正行為として、金融商品取引法で規制されています。にもかかわらず毎年インサイダー取引で課徴金支払いを命じられる人や企業は後を絶ちません。

インサイダー取引を個人で行った場合、その人だけが損失を被るだけでなく、所属する会社の信頼も失うこととなり、大きな問題に発展してしまう可能性があります。会社に大きな損失をもたらした場合には、損害賠償請求をされる可能性もあるでしょう。

⇒【インサイダー取引の詳細を解説

インサイダー取引はリスクが高い 

個人でインサイダー取引を行う人は、たいていばれることはないだろうという気持ちでやっていますが、多くの人がばれています。確かにインサイダー取引を行えば、楽して簡単に利益を上げることはできるかもしれませんが、リスクを考えると見合った取引ではありません。

一度インサイダー取引で摘発されてしまうと、メディアに名前が公表されてしまうこともありますので、その後の生活に大きな影響を与える可能性があります。

⇒【インサイダー取引の具体的な手口を紹介

まとめ 

経営破綻した「タカタ」の元社員がインサイダー取引で課徴金支払いを命じられました。すでに事業譲渡しているため今後の業績に与える影響はありませんが、インサイダー取引は金融市場の信頼を揺るがす重大な不正行為です。

自分だけでなく会社などさまざまな関係者に迷惑をかける行為となりますので、インサイダー取引は絶対に行わないようにしましょう。また無意識のうちにインサイダー取引に関与してしまう可能性もありますので、情報の管理には十分注意することが重要です。

<こんな記事も読まれています>

⇒【「回転売買」をわかりやすく解説
⇒【「回転売買」のメリット・デメリットを解説
⇒【「制度信用取引」と「一般信用取引」の違い
⇒【「逆日歩」の詳細を解説
⇒【「信用売り」でノーリスクで株主優待?
⇒【値上がりする銘柄を見極める方法
⇒【株主優待狙いの投資は危険?
⇒【株初心者の平均予算と利回り
⇒【株式投資で借金を背負う可能性
⇒【「監理銘柄」「整理銘柄」の違いや詳細

関連記事

  1. ソニー、EMI Music Publishing子会社化へ。その狙いや出資比率、買収金額などの条件詳…

  2. 大東建託2018年7月以降株価上昇の可能性は?長時間労働で是正勧告の影響とは?配当利回りは高水準。日…

  3. ソニー中期経営計画発表。吉田新社長が提示した方針や内容詳細とは?株価への影響は?

  4. JT(日本たばこ産業)2019年12月決算見通し下方修正。詳細や株価への影響とは?ロシアのたばこ会社…

  5. TATERU(タテル)3日連続ストップ安で制限値幅の拡大へ。詳細や東京証券取引所が定めるルールとは?…

  6. ブランデス・インベストメント、大塚家具株式を全て売却へ。財務省に変更報告書(5%ルール報告書)を提出…

  7. イオン株は買い?株価急落、株主優待狙いならお得なタイミングか?配当利回りも魅力。

  8. 三越伊勢丹2018年10月以降株価上昇・下落の可能性は?3店舗営業終了・閉店の影響。

  9. LIXIL(リクシル)2018年11月以降株価上昇・下落の可能性。社長交代で創業家復帰。

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

おすすめ記事

おすすめ記事

  1. 「小僧寿し」株価上昇・下落の可能性。債務超過で上場廃止の猶予期間入りへ。
  2. 「FIP投資顧問」行政処分勧告。KAZMAX(カズマックス)サロンへの影響は?
  3. 鳥貴族株価上昇・下落の可能性。2019年7月期決算赤字転落の影響は?
  4. みずほ銀行株価上昇・下落の可能性。2019年3月決算大幅下方修正の影響や原因は?…
  5. 「五洋インテックス」株価上昇・下落の可能性。週足チャート逆三尊形成で反発期待。

人気記事

PAGE TOP