資生堂は、100%出資する子会社・資生堂アメニティグッズの営業を2018年内に終了し、国内の宿泊施設向けのシャンプーなどの販売から撤退することを発表しました。決算が好調な資生堂も、競争が激しい分野からの撤退を行い、選択と集中でさらなる収益体制の強化を狙います。
ここでは資生堂アメニティの営業終了、資生堂の株価への影響をみていきたいと思います。
資生堂、業務用化粧品事業撤退へ。その詳細とは?
資生堂アメニティグッズは、資生堂の100%子会社として1992年に設立され、国内の宿泊施設、銭湯やスパ、スポーツジムなどにシャンプー・コンディショナー・ボディーソープなどの販売を行ってきました。
年間の売上高は数十億円規模とみられますが、業務用化粧品市場は競争が激しく、将来性がないと判断したと思われます。
資生堂の2018年12月決算見通しは、売上高が前期比+2.8%の1兆330億円、当期純利益が前期比+137.4%の540億円と、増収増益の見込みとなっています。業績が好調な中でも、不採算事業からの撤退を行い、全体での収益性の向上を狙っています。
資生堂株価上昇の可能性は?PER、PBRからみた株価の水準は?
資生堂の2018年8月3日の株価は、前日比+106円(+1.3%)の8,108円と上昇して取引を終了しています。以下は資生堂の日足チャートです。
2018年の資生堂の株価は上昇トレンドを形成し、6月7日には9,250円の年初来高値を付けました。その後は下落調整が続いています。
テクニカルには株価は75日移動平均線(水色)近辺に位置しており、この価格帯で反発できるかが注目です。10日移動平均線(ピンク色)と25日移動平均線(緑色)は下向きとなっており、75日移動平均線とデッドクロスを完成するようだと株価は下落に向かいやすく、注意が必要です。
目先は7月9日に付けた安値8,054円を維持できるかもポイントとなります。上昇に向かうためには、安値を維持したまま、25日移動平均線を突破する必要があります。
資生堂のPERは60倍、PBRは7.7倍と大手上場企業の中では高い数値となっています。好調な決算を反映させた結果となっていますが、悪いニュースがあると売られやすくなってしまう点には注意が必要です。
⇒【PERの詳細を解説】
資生堂2018年8月以降株価上昇の可能性まとめ
資生堂は決算が好調な中でも、不採算事業である業務用化粧品事業からの撤退を発表したことは、評価することができます。今後リソースを好採算事業に振り分けて、収益性の向上が期待できます。
株価は高値からの下落調整中となっており、現在の価格帯で下げ止まれるか注目です。
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