吉野家2018年7月以降株価上昇の可能性は?2019年度第一四半期決算赤字転落で大幅下落へ。半期、通期の決算見通し達成は?PER(株価収益率)は高水準。日足チャートテクニカル分析は?

9861 吉野家HDは7月6日に2019年2月の第一四半期決算を発表しました。予想に反して赤字決算となったことで、7月9日の株価は大幅に下落しています。

ここでは吉野家HDの決算の詳細と今後の株価の値動きについてみていきたいと思います。

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吉野家2019年2月期第一四半期決算は赤字へ。その詳細内容とは?半期、通期決算見通し達成は可能か? 

吉野家HDの2019年2月期第一四半期決算は、売上高が前年同期比+2.7%の497億円、四半期純利益は▲3億8,800万円となりました。四半期純利益は前年同期比の4億1,900万円からの赤字転落となっています。

第一四半期決算は予想外の赤字となりましたが、通期見通しの修正は行っていません。第二四半期累計の決算見通では半期純利益が14億5,000万円、2019年2月期通期決算見通しでは当期純利益が17億円となっています。

半期純利益見通し達成には、第二四半期に18億円以上の黒字化が必要となります。通期の当期純利益を上回る金額となるため、達成が可能なのか疑問が残ります。

吉野家2018年7月以降株価上昇の可能性は?通期業績据え置きで好調さが確認されれば元の水準に戻る?時間を要する可能性が高い? 

吉野家HDの2018年7月9日の株価は、前日比▲297円(▲14.1%)の1,809円で取引を終了しました。第一四半期決算の赤字転落を嫌気して大幅下落となっています。

以下は吉野家HDの日足チャートです。4月9日に2,275円の高値を付けた後、大きく下落して戻りを試していた最中でしたが、今回の下落で75日移動平均線(水色)を大きく下回っています。

短期的には赤字転落を嫌気して株価は低調に推移していく可能性が高そうですが、通期業績見通しは据え置いているため、今後順調に推移していけば、元の水準まで戻す可能性はありそうです。ただ半期決算が発表されるのが10月頃となるため、時間を要する可能性が高いと思います。

吉野家のPER(株価収益率)は高水準。業績悪化が続けば長期的なダウントレンドとなる可能性も。 

吉野家HDの株価下落前の2019年2月期決算に対する連結PER(株価収益率)は約80倍と、相当な期待感が織り込まれていました。今回の赤字転落で株価が大幅に下落しても、まだPERは高い水準となっています。

このまま高水準のPERを維持していけるかは、第二四半期決算以降の結果次第となるでしょう。もし見通しを達成することができなければ、長期的なダウントレンドに入っていく可能性がありますので、注意が必要です。

これからの月次売上高速報も含めて、注目していく必要があります。

吉野家2018年7月以降株価上昇の可能性まとめ 

吉野家HDの第一四半期決算赤字転落はサプライズとなりました。通期業績は据え置いていますが、今後食材の調達コスト上昇や人件費の上昇をどのようにカバーしていくのか注目です。

第二四半期決算でも見通しが達成できないとなると、長期ダウントレンドに転換する可能性もあります。

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