株式投資を行っている投資家に話を聞くと、取引履歴はつけていないという人が結構います。
年間の売買損益は証券会社が作成する明細などでは把握することは可能ですが、株式投資で利益をあげていくためには、自らで細かく取引履歴を記録することをおすすめしています。
ここでは取引利益の重要性や方法についてみていきたいと思います。
⇒【株式投資の真実とは】
取引履歴の重要性とは?感覚ではなく客観的データで分析して、トレードを改善させる。
取引履歴をつけない投資家は、感覚でのトレードになりがちで、個々のトレードから学ばずに同じことを繰り返してしまいます。
優位性があって利益を出せるトレードであればそれほど問題はありませんが、トレードがうまくいかないときには何が悪いのかを理解するのは難しいです。
取引記録をつけることによって、自分のトレードの詳細を客観的に観察することができます。
勝率、平均利益、平均損失などを計算することによって、自分のトレードのどこに問題があるのかが把握でき、場合によってはトレードスタイルやルールの見直しが必要であることに気付くことができます。
結果が出ていなくてトレードスタイルを見直した場合は、過去検証を行って優位性を確認すると良いです。
取引履歴ではどのような項目を記録すれば良いのか?サンプルとは?
ここでは取引記録の付け方の例を見ていきたいと思います。
① トレード毎に記録
まずトレードする際にはトレードごとに、銘柄名、売買区分、エントリー値、株数、損切り値、利食いターゲット(もしあれば)などを記録します。
そのトレードの反対取引を行ったのであれば、エグジット値、売買手数料、を加味して最終的な損益を計算します(ここではあくまでトレードの結果が見たいだけのため、税金の計算はしなくても問題ないです)。
② トレード全体を集計
個別のトレードの全体の集計を行って、勝率、合計利益、合計損失、平均利益、平均損失、平均利益損失比(平均利益 ÷ 平均損失)、合計利益損失比(合計利益 ÷ 合計損失)などを算出します。
これらの指標を見ることで、勝率は高いけど平均利益損失比が悪いから、合計で利益が出ていないなど、自分のトレードの問題点がわかります。
例えば勝率が55%で、平均利益損失比が70%の場合だと、平均で1トレード当たり、許容しているリスクに対して▲6.5%のマイナスになります。
勝ちトレード = 55% X 70% = 38.5%
負けトレード = 45% X 100% = 45.0%
1トレード当たりの損切り(許容損失)が10万円の場合、▲6,500円となります。
これを改善するには勝率を上げるか、平均利益損失比を上げるか、または両方上げるかになります。
こ勝率は55%ですのでそこまで悪くはないとすると、平均利益損失比が70%(トレードの平均利益が7に対して平均損失が10と損失の方が金額が大きい)のため、ここの何が悪くてどうやったら改善できるのか、といったように見直すきっかけとなります。
以下は取引記録のサンプルです。
まとめ
取引記録の重要性や記録の仕方、理解していただけましたでしょうか?
面倒と思う人もいるとは思いますが、長期的に株式投資で利益をあげていくにはとても重要な作業で、定期的に見返して状況を確認するようにしましょう。
<こんな記事も読まれています>
⇒【移動平均線の詳細を解説】
この記事へのコメントはありません。