ソーシャルレンディング最大手の「maneo」が個人投資家57人から計11億円の損害賠償を求める裁判を起こされていることが、2019年3月8日明かになりました。高利回りをうたって資金を集めてきたソーシャルレンディングですが、ここにきてリスクと危険性が露呈しています。
ここではその詳細についてみていきたいと思います。
「maneo」利回り高く人気のサービス
「maneo」は年5.0%~8.0%の利回りが期待できるソーシャルレンディングサービスとして人気で、多くの個人投資家から資金を集めてきました。「maneo」のホームページを見ると利回りが9%以上のものもあり、銀行預金金利と比較すると非常に魅力的な水準となっています。
3万円と小額から投資することができ、また利益は毎月分配される、人気のサービスでしたが、ここ最近は焦げ付きが発生し、問題視されていました。
引用:maneo
「maneo」の平均利回り
個人投資家が目指すべき年間の投資利回りは5%程度と言われており、投資のプロであるファンドマネージャーも年平均7%を達成することができれば一流と言われています。「maneo」の利回りは一流のファンドマネージャーにも匹敵するものであり、数字だけをみれば魅力的な水準です。
ただ利回りが高ければその分リスクも高くなります。「maneo」は新しいサービスであり、どこまでしっかりと投資先の見極めを行っていたかも定かではありません。商品には担保ありと担保なしのものがありますが、噂によれば担保ありの投資商品でも担保評価が十分ではないものが多く、焦げ付きが発生した場合には元本を回収することが困難と言われています。
「maneo」の投資はハイリスク
「maneo」の投資利回りが高いということは、その高い金利を支払って借入を行っている企業がいるということを意味しています。日本は現在超低金利時代であり、5%以上の金利を支払うのであれば銀行から資金調達した方が、経済的合理性があります。
では「maneo」から資金調達する企業がいるのはなぜでしょうか?金融機関から融資を受けることができなったリスクの高い企業であるということになり、当然そのような企業に貸し付けを行うことはハイリスクとなります。
「maneo」集団訴訟
「maneo」に対する集団訴訟は、うその説明で投資の勧誘をされ、損害が出たとして個人投資家57人が11億円の損害賠償を求めています。被告は「maneo」に加えてファンド事業会社である「グリーンインフラレンディング」、再生可能エネルギー開発会社である「JCサービス」などの4社となっています。
「グリーンインフラレンディング」向けの134億円が延滞されており、15.5億円は投資家に戻る見通し。ソーシャルレンディングとしては過去最大級の訴訟案件となっています。
まとめ
少し前からリスクが高いと噂になっていた「maneo」が延滞を起こし、個人投資家から集団訴訟を起こされています。高利回りで多くの個人投資家から資金を集めていましたが、その実態はハイリスクな企業・事業に対する投資であり、今後ソーシャルレンディング全体が縮小してくかもしれません。
投資するにしても利回りの高さはリスクに比例することを認識して、投資する必要があります。
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