2018年12月21日に東証マザーズに新規上場した自律制御システム研究所(ACSL)の初値は、公開価格3,400円から▲570円(▲16.8%)の2,830円を大幅に割れ、一時はストップ安の2,330円まで下落しました。
ソフトバンクのIPOに続いての公開価格割れとなっており、投資家の買いが集まりにくい状況が続いています。ここでは自律制御システムのIPOについてみていきたいと思います。
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自律制御システム研究所、初値・割値は公開価格割れ
自律制御システム研究所は2,830円の初値を付けた後、一時はストップ安の2,330円まで売り込まれる場面がありました。後場には買いが優勢となり、終値は2,623円となりましたが、公開価格3,400円対比▲777円(▲22.9%)と大幅安となっています。
この日は自律制御システム研究所を含めて4社が新規上場、株式市場も地合いが悪く、新規の買いが入りませんでした。
自律制御システム研究所、決算見通し
自律制御システム研究所の2019年3月期決算見通しは、売上高は8億300万円、経常利益は▲1億5,000万円、当期純損失は▲1億5,000万円と赤字見通しとなっています。
株式市場全体が軟調な中では、将来的な成長に期待があっても、赤字決算が嫌気され、今後も株価は低調に推移していく可能性が高そうです。
⇒【IPO株売却のタイミング】
自律制御システム研究所、公開価格まで戻すのは困難?
自律制御システム研究所の株価が公開価格まで戻すには相当な時間を要しそうです。IPOに参加した全ての投資家が含み損の状態であり、決算も赤字であることから買いは集まりにくい状況。
もし上昇に転じたとしても公開価格3,400円近辺ではIPOに参加した投資家の売りが観測される可能性が高く、そこを突破するのは容易でないでしょう。
まとめ
自律制御システム研究所は東証マザーズに新規上場しましたが、初値・終値ともに公開価格を大幅に割れました。今後も株価は低調に推移していく可能性が高そうです。
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