「司法取引制度」とは、事件の容疑者が他人や共犯者の犯罪についての情報を提供することによって、刑事処分が軽減される制度のことを言います。
最近では日産自動車のカルロス・ゴーン容疑者逮捕のニュースで「司法取引制度」という言葉が出てきて、気になった人は多いことでしょう。
ここでは「司法取引制度」についてみていきたいと思います。
⇒【日産ゴーン会長逮捕の株価への影響】
⇒【日産株価下落で絶好の買い場を提供?】
「司法取引制度」の適用時期・対象の犯罪
「司法取引制度」はアメリカなど海外では従来から適用されていたものですが、日本で導入されたのは2018年6月からと最近。
犯罪についての情報提供を行う代わりに、自身の処分が軽減されることとなり、検察官は基礎を見送ったり、求刑を軽くしたりすることができます。
「司法取引制度」が適用される犯罪は、日産自動車のように脱税や談合に加えて、薬物・銃器犯罪・詐欺なども対象となっています。
カルロス・ゴーン容疑者逮捕で「司法取引制度」適用
日産自動車のカルロス・ゴーン容疑者逮捕の事件で、「司法取引制度」が適用されたということは、日産自動車の部下など関係者も犯罪に関与していたことになります。
2018年11月22日時点での最新の報道によると、カルロス・ゴーン容疑者は共犯者のグレゴリー・ケリー容疑者に対して有価証券報告書に報酬の虚偽記載を指示、ケリー容疑者はさらに直属の部下に対して指示を出していたとみられています。
「司法取引制度」適用は日本で2例目
日本での「司法取引制度」適用は日産自動車で2例目となります。
1例目は「三菱日立パワーシステムズ」の贈収賄事件にかかわる事例であり、会社が捜査に協力したことによって、東京地検特捜部は会社を不起訴処分としています。
今回の日産の事例でもどのような軽減措置があるのか注目です。
「司法取引制度」のリスク
「司法取引制度」は事件の解決に向けて重要な情報を得ることができる可能性がある一方で、自身の罪を軽くするために虚偽の証言をして、えん罪が発生してしまう点が懸念されています。
そのため「司法取引制度」で嘘の証言をした場合には、5年以下の懲役が科される罰則規定が設けられています。
まとめ
日産自動車のカルロス・ゴーン容疑者逮捕のニュースで「司法取引制度」という言葉をはじめて聞いたという人は多いと思います。
日産自動車内部にも犯罪に関与していた人物がいるということであり、今後どのような処分になるのか注目です。
<こんな記事も読まれています>
⇒【日産ゴーン会長逮捕の株価への影響】
⇒【日産株価下落で絶好の買い場を提供?】
⇒【塩谷瞬が高利回り投資詐欺被害に】
⇒【インサイダー取引の詳細を解説】
⇒【インサイダー取引の具体的な手口を紹介】
⇒【「セナー」ビットコイン投資詐欺で逮捕】
⇒【「株式投資」と「株式投機」の違い】
⇒【倒産した会社の株を持っていたらどうなる?】
⇒【株の狙い目銘柄は信用しても大丈夫?】
⇒【株式投資に年齢制限はある?】
この記事へのコメントはありません。