2018年8月20日のユニー・ファミリーマートホールディングス(HD)の株価は10%を超える下落となり、日経平均株価下落の大きな要因となっています。
下落の背景にあったのは伊藤忠によるTOB(株式公開買付)の終了。
ここではユニー・ファミリーマートHDの今後の株価の値動きについてみていきたいと思います。
【2018年10月5日追記】
2018年10月4日に上半期の通期見通しを上方修正することを発表しました。
株価も堅調な推移が続いており、年初来高値更新の可能性があります。
⇒【日経平均株価の詳細を解説】
目次
伊藤忠のユニー・ファミリーマートTOB終了で株価大幅下落。
8月17日(金)のユニー・ファミリーマートHDの株価は、前日比+590円(+5.4%)の11,530円と大幅に上昇して取引を終了しました。
しかしながら週明け本日8月20日(月)の株価は前日比▲1,300円(▲11.3%)の10,230円と、金曜日の上昇分を打ち消して大幅に下落しています。
株価大幅下落の材料となったのは、伊藤忠によるユニー・ファミリーマートHDのTOBが完了し、材料が出尽くしたため、と考えられています。
伊藤忠のTOBには買付予定数量の約2.6倍の応募があり、抽選に外れた投資家による売りも出た可能性が高いです。
ユニー・ファミリーマート株価上昇・下落の可能性は?目標価格は10,000円以下?
それではユニー・ファミリーマートHDの日足チャートをみていきましょう。
2018年6月までの株価はきれいな上昇トレンドを形成しており、6月21日には上場来高値となる12,670円を付けました。
しかしながらその後は下落に転じ、現在はピークから20%以上の下落と大きな調整局面に入っています。
テクニカルには本日の大幅安によって、25日移動平均線(緑色)を下抜け、かつ7月31日安値10,240円も下回っていることから、今後も下落していく可能性が高いと思われます。
25日移動平均線と75日移動平均線(水色)がデッドクロスを完成している点も、株価が下落に向かいやすい材料です。
目先は心理的な節目となる10,000円を維持できるかがポイントとなりますが、多くの証券会社は株価の割高感を指摘しており、目標株価を10,000円以下としているところが多いです。
当面は新規の買いは見送り、どこで下げ止まるかを見極めたほうがよいと思います。
ユニー・ファミリーマートのPER(株価純資産倍率)はセブンイレブン、ローソンと比較して割高。
コンビニ業界全体が苦戦している中、ユニー・ファミリーマートHDのPERは32.4倍とかなり割高な水準となっています。
コンビニ業界の中でも比較的好調なセブン&アイのPERは19.4倍、同じく苦戦を強いられているローソンのPERは23.9倍と、いかにユニー・ファミリーマートHDのPERが高いかがわかります。
伊藤忠のTOBを材料に期待感から株価は上昇しましたが、材料はすべて出尽くし、具体的な業績改善が見られない限りは、ユニー・ファミリーマートHDの株価は下降トレンドを形成していく可能性は高そうです。
⇒【ローソン2018年8月以降株価上昇の可能性は?銀行業参入へ】
ユニー・ファミリーマート年初来高値更新か?【2018年10月5日追記】
ユニー・ファミリーマートHDの2018年10月4日の株価は前日比+70円(0.6%)の12,200円で取引を終了しました。
上半期決算上方修正は取引終了後の発表であったため、株価への影響がみられるのは10月5日以降となります。
8月22日に9,400円の安値を付けた後、株価は上昇を続けており、6月21日の年初来高値12,670円の更新が視野に入ってきました。
株価が調整したとしても10日移動平均線(ピンク色)でサポートされるようであれば、短期間で更新する可能性が高そうです。
トレードをするのであれば押し目を狙うと良いでしょう。
⇒【伊藤忠、決算上方修正で年初来高値更新】
⇒【丸紅株価11年振りの高値へ、今後の値動きは?】
ユニー・ファミリーマート2018年9月以降株価上昇・下落の可能性まとめ
伊藤忠のTOB期待感から上昇を続けてきたユニー・ファミリーマートHDの株価ですが、TOBが終了したことで材料出尽くし感から大きく下落しています。
セブンイレブンやローソンといった競合とのPER比較では、かなり割高な水準であり、今後も下落を警戒した方が良いでしょう。
チャート的にも10,000円以下を割っていく可能性が高そうです。
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