ソニー、EMI Music Publishing子会社化へ。その狙いや出資比率、買収金額などの条件詳細とは?業績や株価への影響は?

6758 ソニーは2018年5月22日にEMI Music Publishingを子会社化するための基本的合意書を締結したと発表しました。

ここではその内容の詳細、業績や株価への影響をみていきたいと思います。

⇒【富士フイルム2018年3月期決算を解説。ゼロックス買収の行方は

ソニー、EMI Music Publishing子会社化へ。買収金額や出資比率とは?著作権を有する曲数とは? 

ソニーはEMI Music Publishingの約60%の株式を保有するムバダラインベストメントカンパニー(ムバダラ)を中心としたコンソーシアムから、株式を取得することで合意しました。

ソニーの取得金額は約23億ドル(約2,500億円)になるとみられています。

この買収によって、ソニーはグループでのEMIへの出資比率は約90%となります。

EMIは200万曲以上の著作権を保有しており、ソニーグループは今回の買収で430万曲以上の著作権を有することとなり、事業の拡大を狙います。

⇒【M&Aの詳細を解説

⇒【IPO(新規公開株)の詳細を解説

ソニー、EMI Music Publishing子会社化による決算への影響は?有価証券評価益を含めインパクトは精査中。 

ソニーは既に保有済みのEMI Music Publishing株に関して再評価を行い、営業利益として約1,000億円と計上する見込みとなっています。

有価証券の再評価益及び子会社化による業績への影響は精査中で、2019年3月期見通しには反映されていません。

ソニーが2018年4月27日に発表した2019年3月期決算見通しでは、営業利益は前期比▲649億円(▲8.8%)の6,700億円、うち音楽が1,120億円を占める見通しとなっています。

2019年3月期の当期純利益は前期比▲2.2%の4,800億円を見込んでいます。

⇒【損益計算書の見方を解説

⇒【貸借対照表の見方を解説

ソニー、EMI Music Publishing子会社化による株価の動きや影響は?発表後は売られる展開へ。 

EMI Music Publishing子会社化発表後のソニーの株価は、財務内容悪化懸念から一時▲3%以上下げています。

以下はソニーの日足チャートです。

2018年に入ってからの株価推移は、方向感なく5,000円~5,500円レンジの持ち合いに突入しています。

3本の移動平均線もほぼ横向きで方向感が掴みにくい展開です。

上値は2018年1月23日高値5,738円をピークに切り下げており、その後3度5,500円前後で跳ね返されています。

下値は5,000円前後で3度サポートされています。

今回の発表は、一旦はネガティブな反応となっていますが、今後このレンジ相場をどちらに抜けるのか注目です。

⇒【トレンドラインの詳細を解説

⇒【移動平均線の詳細を解説

まとめ 

以前から話の合ったソニーのEMI Music Publishing子会社化の話が、ようやく現実味を帯びてきました。

このニュースをきっかけとして、レンジ相場を抜けるのか注目です。

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