通常株価のチャートにおけるローソク足は、重なり合うように推移していきますが、まれに2本のローソク足の間に空白ができることがあります。
この空白のことを窓といいます。
他の投資市場と比べて株式市場ではよくみられる現象ですので、ここでは窓について解説していきたいと思います。
⇒【ローソク足の見方を解説】
⇒【株価変動の要因を解説】
目次
窓、窓開けとは?株式市場で窓が発生しやすい理由は取引時間?
窓とは、決算発表や不祥事など株価に大きく影響を与えるニュースが発表された後に、価格が飛んで2本のローソク足の間に空白の価格帯ができることをいいます。
窓は窓開けやギャップとも言うことがあり、上昇して窓を開けることをギャップアップ、下落して窓を開けることをギャップダウンといいます。
株式市場は取引時間帯が決まっているので、例えばニューヨーク市場で株価が大きく動いた際には、翌日の寄り付き(始値)では窓を開けることはよくあります。
これは24時間取引可能なFXや仮想通貨とは違って、取引時間が決まっている株ならではの要因です。
では実際のチャートで窓を確認してみましょう。
以下は日本板硝子の日足チャートです。
青の部分では下落して、オレンジの部分では上昇して窓を開けています。
⇒【株式市場の詳細を解説】
窓埋めとは?窓開け後に元の水準まで株価が戻すこと。
窓は非常に強い株価の値動きを表していますが、窓開けする前の株価水準まで戻すことも良くあります。
これを窓埋めといいます。
実際のチャートで確認してみましょう。
以下はSBIの日足チャートです。
青の部分で下落方向に窓開けしていますが、オレンジの部分で株価は元の水準まで戻して窓埋めをしています。
⇒【株価について解説】
窓開け後の株価動向の特徴は?最初の価格を維持できるかがポイント。窓埋め後は横ばいになりやすい。
窓が発生するのは、一時的に強い買い圧力や売り圧力が働いたことを示すため、トレンドが発生することも多いです。
その後に注目すべきポイントは、窓開け後の最初の価格となります。
窓開け後最初の価格を下回らなければ、株価は上昇が続く可能性が高いです。
窓開け後最初の価格を下回れば、一旦は上昇圧力が弱くなったサインとなります(その後上昇するケースもあります)。
窓埋めを完成すると、窓開けを否定したことになるので、その後株価は横ばいになりやすいです。
あくまでそういう傾向になりやすいということですので、参考程度にして頂き、窓開けした銘柄をトレードする場合もしっかりと損切りを設定するようにしましょう。
また窓開けした銘柄の値動きは大きくなりやすいので、その点も注意が必要です。
⇒【トレンドの詳細を解説】
⇒【損切りの詳細について解説】
まとめ
決算発表シーズンには窓開けする銘柄が多くなります。
窓開けを予測してトレードすることはできませんので、保有銘柄が窓開けした場合や窓分けした銘柄をトレードする場合には、値動きの傾向を参考にしてみてください。
<こんな記事も読まれています>
⇒【決算発表の詳細を解説】
⇒【株式投資の真実とは】
この記事へのコメントはありません。