TOBには友好的なものと敵対的なものがあります。
敵対的TOBの場合には、TOB対象企業は買収防衛策を講じることも可能です。
ここでは2つのTOBの違いと、買収防衛策についてみていきたいと思います。
⇒【TOBの詳細を解説】
目次
友好的TOBと敵対的TOBの違いとは?事前に合意や通知があるかないか。
TOBには友好的TOBと敵対的TOBの2種類があります。
友好的TOBとは、TOBをする企業とTOBをされる企業で事前に合意がなされているケースで、TOBをする企業は買収防衛策が取られるというような問題を心配する必要がありません。
敵対的TOBとは、TOBをする企業が事前の合意や通知を無しにTOBを仕掛けるケースで、この場合にはTOBをされる企業がTOBに反対の場合、買収防衛策が取られる可能性があります。
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敵対的買収の買収防衛策とは?ポイズン・ピル、ホワイトナイト、クラウンジュエル、パックマン・ディフェンスなど。
敵対的買収に対抗する買収防衛策にはさまざまなものがありますが、主なものをみていきましょう。
① ポイズン・ピル
日本語では毒薬条項といい、敵対的TOBが公開された際に、TOB対象企業が大量に新株を発行することで、TOBをする企業の持分を下げたり、コストをあげたりする方法です。
② ホワイトナイト
日本語では白馬の騎士といい、敵対的TOBが公開された際に、TOB対象企業がより有利な条件で買収してくれる企業を見つけ、敵対的TOBに対抗する方法です。
③ クラウンジュエル
日本語では王冠の宝石といい、敵対的TOBを仕掛ける企業の目的が特定の資産や事業であることが明確な場合に、TOB対象企業がその資産や事業を売却することで、敵対的TOBを行う意義を無くす方法です。
④ パックマン・ディフェンス
有名なゲームであるパックマンが由来となっており、敵対的TOB対象の企業が、TOBを仕掛けた企業の株式を取得して買収する手法です。
日本ではあまり取られたことのない対抗策もあるので、聞いたことがないものも多いのではないでしょうか?
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まとめ
最近では日本でもTOBが増え、主に外国人投資家を中心として敵対的TOBを仕掛ける企業も多くなりました。
日本では以前から株式の相互持合いなどで、敵対的TOBがしにくい環境でしたが、それも徐々に変わりつつあります。
今後もさまざまなTOBが行われていくと思いますので、それがどのような意図をもって行われたのか理解すると、今までとは違った見方ができると思います。
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