損をしたくないというのは人間の共通心理で、できることなら損失は避けたいですよね?
しかしながら、株式投資の世界では全てのトレードで損をせずに利益を上げていくというのは、プロでも不可能です。
投資とは、利益と損失のトレードを繰り返しながら、合計で利益を上げていくものです。
成功する投資家は、自分の思惑と相場が逆に動いた際には素早く損切りをして、自分の資金を守り、利益の上がるトレードでは最大限利益を伸ばしていきます。
損切りは投資をやる上で非常に重要な考え方ですので、ここでは損切りについてみていきましょう。
目次
損切り(ロスカット)とは?その目的は?
損切りとは、保有しているポジションの価格が想定と反対の方向に動いた際に、損失を確定させてポジションを決済することです。
例えば、1,000円で買った株式が900円に下落して売り戻し、100円の損を確定させる行為です。
損切りの目的は、それ以上の損失の拡大を防ぎ、自分の資金を守ることで、損切りを行うことで他の有望な銘柄に投資することができます。
⇒【株式投資の真実とは】
損切り(ロスカット)をしないとどのようなリスクがあるのか?投資資金を失い、株式市場から退場せざるをえなくなる?
初心者は損失を確定するという行為を避ける傾向にあり、またいずれ株価は戻るだろうと考えて損切りをしない人は多いです。
確かに多くのケースでは損切りせずにその後株価が戻ることがあるかもしれませんが、たった一度でも2008年のリーマンショックのような大暴落に巻き込まれると、資金のほとんどを失って、市場から退場することになります。
リーマンショックのような大暴落は一定の周期で起こりますし、個別の株式であればさまざまな要因によって暴落することがあります。
投資はギャンブルではありませんので、自分の想定が外れた時には素早く損切りを行い、資金を守って、他の優位性が出せる銘柄で投資を行っていきましょう。
ナンピン買いとは?初心者が損切り(ロスカット)をせずに、やりがちなリスクの高いトレード手法。
初心者がやりがちな失敗として、購入した株価が下がった際に、追加で資金を投入して同じ銘柄を購入することがあります。
これをナンピン買いと言います。
例えば、1,000円で買った株式が値下がりをし、600円に下がったところで追加で買います。
追加でナンピン買いを行うことで、平均取得単価は800円((1,000円 + 600円) ÷ 2)に下がりますが、ナンピン買いには以下のようなデメリットがあります。
・そもそも下落して下降トレンドの銘柄であり、トレンドに逆らった投資をしている。
・追加での買い付けでリスクを増やしている。
・ナンピンを繰り返して損失が拡大すると、損失が大きくなりすぎて損切りができなくなる。
・長期保有(塩漬け)になることが多く、資金を他の有望な銘柄に投資できなくなってしまう。
⇒【トレンドの詳細を解説】
損切り(ロスカット)の便利な設定方法、逆指値注文とは?
損切りは、損失を確定するという精神的に苦痛な行為のため、機械的に行ってしまうのがおすすめです。
そこで利用できるのが、逆指値注文になります。
逆指値注文は、株価が指定する価格に到達したら、反対取引(損切り)をするという注文です。
逆指値注文では、指定する価格に到達したら、指値と成行で注文できる場合がありますが、重要な節目に損切りを設定していると一気に株価が動く可能性がありますので、成行での注文をおすすめします。
指値を選択すると、株価の値動きが速い場合には約定せずに、含み損益が拡大していく恐れがあり、資金を守ることができません。
損切りが苦手な人は、逆指値注文を活用して、感情を入れずに損切りをしていきましょう。
⇒【株式の注文の流れを解説】
まとめ
損切りは相場で利益を上げていくには、避けては通れない行為です。
自分の思惑と相場が逆に動いた際には、いずれ戻るという期待はせずに、損切りを行って、他の有望な銘柄を探していきましょう。
資金を失って相場から退場しなければ、利益をあげるチャンスはいくらでもあります。
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