ファンダメンタル分析を行って株式投資をしている人は多いと思いますが、株価が割安かどうかはどのように判断していますでしょうか?
PERと同じく判断の参考となる指標にPBRというものがあります。
ここではPBRについてみていきましょう。
⇒【PERの詳細を解説】
目次
PBR(株価純資産倍率)とは?純資産価値から株価を判断する指標。1倍以下は割安銘柄。
PBRとは、時価総額に対する企業の純資産の割合を表し、株価が割安か割高かを判断するための指標の1つです。
英語Price Book-value Rationの略で、株価純資産倍率ともいいます。
株価は純資産だけでなくPERなどの収益力や将来への成長性も反映されているため、PBRは1倍以上となるのが通常です。
しかしながら時にPBRが1倍や1倍以下になることがあり、この場合は純資産価値からみた株価は割安で、下値の余地は少ないと考えることができます。
PBR(株価純資産倍率)の算出方法とは?
PBRの計算式は以下の通りです。
PBR = 時価総額 ÷ 純資産 あるいは 株価 ÷ 1株純資産(BPS)
1株純資産は純資産を発行済み株式数で割って算出できるため、どちらの計算式でもPBRを算出することができます。
⇒【損益計算書の見方を解説】
日経平均株価採用銘柄のPBRランキング。上位には資生堂、ファーストリテイリングがランクイン。
日経平均株価採用銘柄のPBRランキングをみてみましょう。
以下はPBR上位10社の一覧で、参考までにPERも記載しています。
1位は資生堂でPBRは6.8倍と純資産価値に比べると割高で、将来の成長性が織り込まれています。
PERも53.3倍と高いです。
2位はファーストリテイリングでPBRは6.3倍、PERは38.5倍とともに高い水準です。
基本的にPERも高い会社が上位にランクインしていますが、9位のユニチカはPBRは4.3倍と高いですが、PERは5.7倍と低いです。
これは純資産からみた株価は割高だけど、純利益からみた株価は割安という状態です。
続いてPBR下位10社もみていきましょう。
1位は日本郵政でPBRは0.4倍とかなり割安な水準となっています。
2位以下もPBRが0.5倍から0.6倍と低く、業績が問題なければ長期的にはあがる銘柄があるかもしれません。
PBR下位にランクインした銘柄は日本製紙と三井E&Sを除いてPERは低いです。
銀行系が3社ランクインと割合としては多い状況です(みずほFGも215位でした)。
⇒【売上総利益率、売上高営業利益率、売上高経常利益率を解説】
まとめ
PBRは会社の純資産価値から株価の割安さを判断する、優れた指標です。
PERとともに重要な指標となりますので、気になる会社があれば注目してみてください。
PBRが低くて業績の良い会社の株価は、下値余地が少ないことが多く、時間がかかるかもしれませんが長期的には上昇が見込める手堅い投資となる可能性が高いです。
<こんな記事も読まれています>
⇒【PERの詳細を解説】
⇒【移動平均線の詳細を解説】
この記事へのコメントはありません。