財務諸表のファンダメンタル分析を行って株式投資をする場合、株価が割高か割安かをどう判断すればよいでしょうか?
判断の参考になる指標の1つに、PERというものがあります。
ここではPERについてみていきましょう。
⇒【PBRの詳細を解説】
⇒【損益計算書の見方を解説】
PER(株価収益率)とは?算出方法と適正値は?日経平均株価のPERは?
PERとは、Price Earnings Ratioの略で、企業の価値である時価総額が稼ぐ力である純利益の何倍かを表す指標で、日本語では株価収益率ともいいます。
時価総額を純利益で割る、あるいは株価をEPS(1株当たり利益)で割ることで算出されます。
PER(倍) = 時価総額 ÷ 純利益 または 株価 ÷ EPS(1株当たり利益)
PERは業界や会社の規模によって大きく異なり、適正値というものはありませんが、同業界の競合他社との比較や、同程度の会社同士の比較には役立ちます。
日経平均株価のPERは15倍前後が適正と言われており、20倍に近付くと過熱感、10倍に近付くと割安感があるとみなされます。
2018年5月10日の日経平均株価のPERは13.56倍であり、やや割安感がある状況といえます。
⇒【日経平均株価の詳細を解説】
日経平均株価採用銘柄のPERランキングは?
日経平均株価に採用されている225銘柄のPERランキングをみていきましょう。
上位20社は以下の通りです。
1位は5202 日本板硝子で85.2倍となっていますが、これは2018年3月期決算が前期比▲82.2%だったという特殊要因があります。
2位の1963 日揮も2019年3月期決算見込みが前期比▲39.9%という特殊要因です。
上位にランクインしている銘柄は日経平均株価PERと比べると大幅に高い数字となっていますが、年ごとの純利益のブレが大きい傾向があります。
続いて下位20社も見ていきましょう。
最下位は9501 東京電力HDで3.5倍となっており、原発問題によりPERが低くなっています。
下位にランクインしている銘柄は日経平均株価PERと比べると低くなっていますが、商社など純利益が大きい会社が多いです。
⇒【株価変動の要因を解説】
まとめ
PERは株価が割安であるかの目安となる良い指標です。
業界や会社の規模によってPERは大きく異なりますので、その点を踏まえて使っていくと良いと思います。
日経平均株価については15倍が目安となりますので、それを意識しながら割高感や割安感を判断していくと、市場全体の値動きの参考になると思います。
<よく読まれています>
⇒【PBRの詳細を解説】
⇒【損益計算書の見方を解説】
⇒【貸借対照表の見方を解説】
⇒【移動平均線の詳細を解説】
この記事へのコメントはありません。