建築基準法違反の問題で注目されていたレオパレスが2018年8月10日、2019年3月期第一四半期決算を発表しました。問題発覚当時は業績への影響は無いとしていましたが、第一四半期は赤字転落となっています。
ここではレオパレスの決算内容、株価の動きについてみていきたいと思います。
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目次
レオパレス2019年3月期第一四半期決算の詳細は?通期見通しは違法建築の影響で下方修正へ。
レオパレスの2019年3月期第一四半期決算は、売上高が前年同期比+0.6%の1,292億円、経常利益が前年同期の69億円から▲41億円に、四半期純利益が前年同期の55億円から▲9億円と赤字に転落しました。
建築基準法違反の疑いで問題になった、界壁と呼ばれる仕切りの壁の設置の費用が、約50億円計上したことが影響しています。今後の調査次第では、更に費用が膨らむ可能性があります。
レオパレスは8月3日に2019年通期見通しを下方修正しており、売上高は前期比+4.2%の5,530億円、経常利益は前期比+7.4%の240億円、当期純利益は前期比▲22.4%の115億円となっています。当期純利益見通しは前回発表対比▲35億円となっています。
レオパレス今後の株価の値動きは?年初来安値を更新してく可能性が高い。
2018年8月10日のレオパレスの株価は、前日比▲17円(▲2.9%)の579円で取引を終了しています。取引中には568円の年初来安値を付けました。決算発表は大引け後であったため、株価への影響するのは8月13日以降ですが、既に8月3日に通期見通しの下方修正を行っているため、株価にはある程度織り込み済みだと思われます。以下はレオパレスの日足チャートです。
2018年のレオパレスの株価は5月まで順調に上昇し、5月11日には年初来高値となる1,023円を付けも、違法建築問題が発覚すると株価は急落し、下降トレンドを形成しています。
テクニカルには10日移動平均線(ピンク色)と25日移動平均線(緑色)は横ばいとなっているものの、75日移動平均線(水色)は下向きとなっており、株価は下落しやすい状況となっています。株価が25日移動平均線を下回っているのも、弱気のサインです。
今後も年初来安値を更新していく可能性が高く、どこまで下落するかの目途はありません。下げ止まりを確認できるまでは、買いは控えたほうが良いでしょう。
レオパレスの配当利回り・PER(株価収益率)・PBR(株価純資産倍率)からみた株価は割安か?
レオパレスの2019年3月期の配当は22円を予定しており、配当利回りは3.8%まで上昇しています。配当利回りが高いと配当目当ての個人投資家から買いが入る可能性はありますが、今後業績の下方修正の可能性もあり、配当も減額される可能性は否定できません。この状況では配当を目当てにした買いはリスクが高いです。
PERは12.7倍、PBRは解散価値の1倍を下回る0.9倍となっており、割安な水準とはなっていますが、違法建築問題がはっきりするまでは、これらの指標で買いと判断はしないほうが良いでしょう。
レオパレス2018年8月以降株価上昇・下落の可能性まとめ
レオパレスの建築基準法違反の問題は、さらに費用がかかる可能性があり、調査が終了するまでは目が離せません。株価は年初来安値を更新しており、今後も安値を模索する展開が続きそうです。
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