株式を取引上に上場させるためにはさまざまな厳しい審査や基準をクリアする必要がありますが、上場後も一定の基準をクリアできないと上場廃止になることがあります。
いきなり株式が上場廃止となってしまうと投資家も困ってしまうため、上場廃止の可能性がある銘柄を「監理銘柄」、そしてその後上場廃止が決定した銘柄を「整理銘柄」に指定されます。
ここでは「監理銘柄」と「整理銘柄」の詳細や違いについてみていきたいと思います。
⇒【「監理銘柄」の（確認中）と（審査中）の違い】
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上場廃止の基準とは
上場企業の株式が以下のいずれかに該当すると上場廃止となります。
破産や事業活動の停止、債務超過を1年以内に解消できないなど、会社の経営に問題がある場合。
株主数が400人未満、流通する株式が2,000単位未満、時価総額が5億円未満、直近1年間の月平均出来高が10単位未満、あるいは3か月間売買が成立しないなど、株式の流通量が不十分な場合。
有価証券報告書の提出遅延、虚偽記載など手続き面で問題がある場合。
⇒【「上場廃止基準」を解説】
「監理銘柄（確認中）」と「監理銘柄（審査中）」
上場廃止の基準に抵触する恐れがある銘柄は、まず「監理銘柄」に指定され、「監理銘柄」には「監理銘柄（確認中）」と「監理銘柄（審査中）」の2種類があります。
「監理銘柄（確認中）」は有価証券報告書提出の遅延や株式の流通量不足など、時間の経過とともに解消される可能性があるもの、「監理銘柄（審査中）」は有価証券報告書の虚偽記載や重大な犯罪があった場合に指定されます。
株式が「監理銘柄」に指定されても売買をすることはでき、その後上場廃止基準に該当しないことが確認されれば「監理銘柄」が外れて、通常の銘柄に戻ります。
「整理銘柄」とは
株式が「監理銘柄」に指定された後、上場廃止基準に該当して上場廃止が決定すると、「整理銘柄」に指定されます。「整理銘柄」に指定されても、通常1ヶ月は株式の売買を行うことができ、その後上場廃止となります。
上場廃止が破産や解散の場合は売買できる期間は2週間となります。
まとめ
上場している株式が上場廃止基準に該当する場合、「監理銘柄」「整理銘柄」というステップを踏むことになり、いずれの状態でも株式の売買を行うことは可能です。「監理銘柄」は上場廃止基準に該当しないことが確認されれば、通常の銘柄に戻ることとなります。
自身が保有している銘柄がこれらに該当した場合には、株価は大きく下落することとなりますので、しっかりとリスク管理をするとともに、注意してみておく必要があります。
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