伊藤忠2018年9月以降株価上昇・下落の可能性は?西友の買収の検討か?資本提携先のドドンキホーテ、傘下のユニー・ファミリーマートとのシナジー狙う。

ウォルマートが傘下のスーパーマーケット・西友を売却するという噂が出回り、ドン・キホーテホールディングス(HD)が買収に興味を示していますが、ここにきて伊藤忠商事が買収候補として名乗り上げる可能性が浮上してきました。

伊藤忠とドン・キホーテHDは2007年に資本提携をしており、ドンキのノウハウをファミリーマートに導入し、成果が出はじめています。

資金力がある伊藤忠が買収し、ドンキのノウハウを使って西友を再建するというシナリオは現実味があるかもしれません。

ここでは伊藤忠の西友買収の可能性、伊藤忠の株価の動きについてみていきたいと思います。

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伊藤忠、西友の買収を検討か。ドンキホーテと協力してシナジーを狙う。 

ドン・キホーテHDは増収増益を続け、業績は絶好調で快進撃を続けています。

しかしながら、2019年6月期決算見通しの売上高は1兆円であり、西友の売上高は7,000億円といわれている中では、激安の殿堂をほこるドン・キホーテHDにとっては高すぎる買い物であり、財務の悪化や業績への悪影響が懸念されています。

その中で新たな買収候補先として名前があがっているのが総合商社の伊藤忠。

伊藤忠とドン・キホーテHDは2017年に資本提携を行い、今後ファミリーマートなどにドンキ流のノウハウを活用していく方針となっています。

すでに一部のファミリーマートでは試験的に導入し、売上高は増加するなど順調なスタートを切っています。

ドン・キホーテHDは西友の不動産の立地に興味を示していますが、ドン・キホーテHDは単体ではなく、伊藤忠の資金力や総合力を活用することで、西友の持つ強みを最大限に発揮数できる可能性があり、今後交渉は本格化していくかもしれません。

⇒【ユニーファミマ、伊藤忠TOB終了で大幅安

伊藤忠の2018年3月決算、2019年3月期決算見通しは? 

伊藤忠の2018年3月期決算は、売上高が前期比+13.9%の5兆5,100億円、経常利益が前期比+7.6%の5,378億円、当期純利益が前期比+13.7%の4,003億円と増収増益となっており、当期純利益ははじめて4,000億円を突破し、三菱商事、三井物産とともにトップ3の座を固めつつあります。

2019年3月期決算見通しでは、当期純利益が前期比+12.4%の4,500円を見込んでおり、最高益をさらに更新する予定です。

自己資本も2兆6,669億円であり、財務面でみると西友を買収するにはドン・キホーテHDよりも優れているということができるでしょう。

⇒【貸借対照表の見方を解説

伊藤忠株価上昇・下落の可能性は?年初来安値更新で軟調な展開。 

伊藤忠の株価の動きを見ていきましょう。2018年8月24日の株価は前日比+0.5円(+0.0%)の1,919.5円で取引を終了しました。以下は伊藤忠の日足チャートです。

2018年の伊藤忠の株価は下降トレンドを形成しています。年初の1月15日につけた2,254円が年初来高値となり、その後は5月2日の2,229円、6月7日の2,200円と高値を切り下げています。

8月に入ると株価は下落を加速し、8月16日には年初来安値となる1,854円を付けました。現在は少し戻してはいるものの、引き続き安値圏での推移が続いています。

テクニカルには10日(ピンク色)・25日(緑色)・75日(水色)の移動平均線が下向きとなっており、株価は下落に向かいやすい展開となっています。

目先は8月16日の年初来安値1,854円を維持したまま、25日移動平均線を回復できるのかに注目が集まります。本格的に上昇に向かうためには、さらに75日移動平均線を回復する必要があるでしょう。

25日移動平均線と75日移動平均線の間で株価が推移する限りは、方向感のない展開に、25日移動平均線を下回っていると年初来安値更新の可能性が高くなります。

⇒【株式投資で失敗する人の3つの特徴とは?

伊藤忠2018年9月以降株価上昇・下落の可能性まとめ 

伊藤忠の株価は、最高益更新が見通されている中でも、軟調に推移しており、年初来安値に近い安値圏での推移となっています。

チャート的には下落に向かいやすい状況で、今後の値動きに注目です。

西友の買収に関しては、ドン・キホーテHDが本気で検討するのであれば、伊藤忠も乗ってくる可能性は十分あるでしょう。その場合、財務的にも伊藤忠が主導で買収し、ドン・キホーテHDと共同で再建していくという形になると思います。

今後の動向を見守りたいと思います。

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