積水ハウスは2018年7月26日、男性社員の長期育休取得を取らせる制度を導入することを発表しました。男性社員の育休取得率は低い中、長期的な育休取得を推奨する制度は珍しく、注目が集まります。
ここでは積水ハウスの長期育休制度の概要と、株価への影響についてみていきたいと思います。
目次
積水ハウス男性育児休暇制度の概要は?日本の育休取得率は?
厚生労働省の発表によると、2017年度に育休制度を活用した男性は5.14%と低く、政府は2020年度の男性の育休取得率を13%まであげる目標を掲げています。
積水ハウスが2018年9月から導入する制度では、男性社員が最低でも1ヶ月の育休を取得することを推奨し、1ヶ月は有給休暇となります。対象となるのは子供が誕生してから3歳の誕生日までで、育休は期間を分けて取得することも可能としています。
女性の社会進出が進んで共働きする家庭が増加する中、夫婦で育児を分担していくことは少子化を抜け出すための重要な課題となっています。積水ハウスの今回の取り組みは、時代のニーズに合った素晴らしい取り組みで、大きな注目を集めるとともに、評価されると思います。
積水ハウス株価上昇の可能性は?男性育児休暇制度導入の影響は?
積水ハウスの株価は、2018年に入って安値圏での推移が続いています。以下は積水ハウスの日足チャートです。
育休制度が発表された2018年7月26日の株価は、前日比▲7円(▲0.4%)の1,921円で取引を終了しており、今回のニュースの影響は見られていません。直接的に業績に影響を与えるニュースでないために影響は出ていませんが、社員のモチベーション向上や、優秀な社員の流入など、長期的には業績と株価にプラスの影響を与える可能性は十分にあります。
テクニカルには株価は25日移動平均線(緑色)と75日移動平均線(水色)の間に位置しており、方向感がない展開となっています。3月8日に付けた年初来安値1,798円から、6月11日安値1,847円では安値切り上げを完成しており、このまま安値を切り上げて上昇に向かえるか注目が集まります。
積水ハウスPER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)、配当利回りから見る株価の水準は割安か?
積水ハウスの連結PERは9.7倍と割安な水準となっています。またPBRも1.1倍と解散価値に等しい水準となっており、株価は割安な水準にあると言えます。
2019年1月期の配当は79円を予定しており、配当利回りは約4.1%と高い水準となっています。配当利回りが高い銘柄は個人投資家からの人気が高く、強い買い支えの材料となる可能性が高いでしょう。
積水ハウス2018年8月以降株価上昇の可能性まとめ
積水ハウスは男性の育児休暇取得に向けて、大胆な制度を発表しました。今の日本の状況を考えると素晴らしい制度であり、今後もこのような取り組みが他社にも広がれば、少子化改善の材料となっていくかもしれません。
今回のニュースは短期的に業績や株価に影響を与えるものではないですが、長期的にはプラスに働く可能性は十分にあると思います。今後の動きに注目です。
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