2018年6月19日に東証マザーズに上場するメルカリの公開価格が6月11日決定しました。公開価格ベースの時価総額はいくらになったのでしょうか?ここではその詳細をみていきたいと思います。
目次
メルカリ、東証マザーズ上場(IPO)への公開価格とは?時価総額はミクシィ超えか?公募、売出株数の詳細とは?国内、海外の内訳は?
メルカリの公開価格は3,000円と、仮条件2,700円~3,000円の上限で決定しました。公開価格3,000円をベースとした時価総額は約4,060億円(オーバーアロットメントによる売出を除く)と今年最大のIPO案件となります。
また東証マザーズ上場銘柄のうち、時価総額が約2,465億円と最大のミクシィを抜き、メルカリは上場と同時に東証マザーズ時価総額トップに躍り出る可能性が高いです。
メルカリは上場時に1,815万9,500株の公募(新規発行)を行い、うち428万8,700株を国内、1,387万800株を海外で発行します。公開価格をベースとした公募による資金調達額は約545億円で、借入金の返済やユーザー獲得のための広告費に使う予定となっています。
また上場時に既存株主から行う売出は2,255万4,800株で、うち国内が1,464万8,200株、海外が790万6,600株となっています。
メルカリ、東証マザーズ上場のオーバーアロットメント(売出)、グリーンシューオプションの意味・詳細とは?
オーバーアロットメントとは、株式上場時の募集・売出において、予定株数を上回る買い(需要)があった際に、追加での販売を行うことをいいます。この追加での販売可能株数は、募集・売出株数の15%以内と定められています。
追加販売を行う際には、主幹事証券会社が主要株主から株式を一時的に借りて、対応します。その後主幹事証券会社は主要株主へ株式の返還を行うために、公募・売出条件と同じ価格で株式を購入できる権利が付与されます。この権利のことをグリーンシューオプションといいます。
株式上場後に株価が公募・売出価格を上回った場合には、主幹事証券会社はグリーンシューオプションを行使して、新株発行を受けて主要株主への株式返還を行います。
株式上場後に株価が公募・売出価格を下回った場合には、主幹事証券会社はグリーンシューオプションを行使せず、マーケットから買付することにより、主要株主へ株式の返還を行います。このマーケットから買付することによって、新株発行による株価下落は防ぎ、株価が安定する効果があります。
主幹事証券会社はグリーンシューオプションにより、オーバーアロットメントの売出を対応しても、損失を被ることはありません。
メルカリ、東証マザーズ上場(IPO)時のオーバアロットメントによる追加売出株数の詳細とは?
メルカリのオーバーアロットメントによる売出株数は284万500株が上限となっており、これは公募・売出株数の約7%に相当します。
オーバーアロットメントの売出株数を考慮した公募価格ベースでの時価総額は約4,145億円となります。
メルカリ上場(IPO)時のオーバーアロットメント(売出)・グリーンシューオプションの意味まとめ
注目のメルカリの東証マザーズ上場日が近づいてきました。予想を上回る需要であることから、公開価格も仮価格の上限で決定し、上場後は更なる上昇が期待されます。
IPOに当選しなかった人も上場後は売買チャンスはありますので、オーバーアロットメントの意味を理解した上で、トレード機会を探ってみるとよいでしょう。
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