8358 スルガ銀行は公表済み2018年3月期決算の下方修正したと発表しました。
ここでは修正の内容と株価への影響をみていきたいと思います。
目次
スルガ銀行、前期2018年3月期決算下方修正へ。シェアハウス・不動産融資の貸倒引当金を追加計上。
スルガ銀行の2018年3月期決算は、経常利益が前回発表対比▲203億円の105億円、当期純利益が前回発表対比▲140億円の69億円へと減額しました。
下方修正の理由は、シェアハウス向け融資の貸倒引当金、約48億2,500万円、投資用不動産関連融資の貸倒引当金、約155億2,100万円の追加計上を行ったためです。
シェアハウス向け不正融資に関しては、大半の行員が書類の改ざんを認識、または改ざんを指示していたケースもあり、継続調査を行っている最中です。
今回の修正では回収可能性を保守的に見積もって貸倒引当金の追加計上を行いました。
⇒【スルガ銀行決算発表を受けて株価大幅下落。シェアハウス不正融資の状況は】
スルガ銀行、全ての不動産融資で不正が行われていたか?2019年3月期決算への影響は?
今回の決算修正で注目すべきは、シェアハウス以外の不動産融資にいても貸倒引当金の追加計上を行い、その金額は約155億円にのぼります。
現在焦点となっているのはシェアハウス向け融資についての不正でしたが、他の不動産融資についても同様の不正が行われていた可能性が高そうです。
スマートデイズ社が運営していた「かぼちゃの馬車」のオーナーから裁判を起こされていますが、今後シェアハウス以外の不動産についてもオーナーが返済に窮した場合には、スルガ銀行の責任問題に発展する可能性があります。
今回の貸倒引当金は、不正融資を行っていたことを認める内容とも考えることができます。
2019年3月期決算については特に言及がありませんでしたが、シェアハウス向け不正融資は調査中、新たに他の不動産融資についても不正があったとなれば、決算への影響は避けられないかもしれません。
スルガ銀行、2018年決算下方修正へ。株価への影響や今後の値動き予想は?日足チャートの分析は?
2018年6月6日のスルガ銀行の株価は、前日比▲84円(▲68%)の1,155円と大きく下落して引けました。
一時1,142円を付け、年初来安値を更新しています。
決算修正は引け後に発表し、一部は株価に織り込んでいると思いますが、明日6月7日にどう動くのか注目です。
以下はスルガ銀行の日足チャートです。
4月19日の安値1,200円を下抜けしたことで、下値の目途がなくなり、更なる下値を探る展開が予想されます。
3本の移動平均線はすべて下向きで、下降トレンドが継続しています。
⇒【移動平均線の詳細を解説】
まとめ
スルガ銀行は発表済みの決算を修正するという異例の措置を取りました。
まだまだ実態の解明や解決にはほど遠そうで、今後も新たな材料が出てくる可能性があります。
株式を売買する際には急激な株価の変動には注意するようにしてください。
<こんな記事も読まれています>
⇒【スルガ銀行のシェアハウス不正融資問題が株価や業績に与える影響を解説。】
この記事へのコメントはありません。