6753 シャープが東芝のパソコン事業買収する方向で調整に入っていることがわかりました。
シャープはパソコン事業から撤退済みですが、今回の買収の意図は何なのでしょうか?
ここではシャープのパソコン事業再参入の詳細、業績や株価への影響をみていきたいと思います。
目次
シャープ、パソコン事業再参入へ。東芝から買収。その理由、金額などの詳細とは?
シャープは東芝の100%子会社である東芝クライアントソリューションの約80%株式を50億円程度で買収すると見られています。
東芝は経営再建に向けた不採算事業整理の一環ですが、引き続き約20%の株式保有は続ける模様です。
シャープのパソコン事業再参入の理由は、親会社である鴻海の存在があります。
鴻海はパソコンの委託生産を受注しており、パソコン生産のノウハウを有しています。
シャープは鴻海が有するノウハウを最大限に活用して、撤退済みのパソコン事業での再起を狙います。
⇒【M&Aの詳細を解説】
⇒【TOBの詳細を解説】
シャープ、東芝パソコン事業買収による業績への影響は?
シャープの2018年3月期決算は、当期純利益が702億円と4期ぶりに黒字化しました。
2019年3月期決算見通しの当期純利益は、前期比+13.9%の800億円を見込んでいます。
以前からシャープは、鴻海との相乗効果が大きい分野としてパソコン事業をあげていたため、今後の成長分野として再参入を検討していたとみられます。
シャープは今回の報道に対して、2018年6月5日のプレスリリースで、シャープが発表を行ったものではないとコメントしています。
ただ取締役会での審議を進めるとのことなので、検討をしていることはほぼ間違いなく、パソコン事業参入のより、業績を改善していけるかに注目が集まります。
シャープ、東芝のパソコン事業買収で再参入へ。株価への影響は?今後の値動きの予想は?
シャープのパソコン事業参入のニュースを受け、2018年6月5日10時時点での東芝の株価は前日比+82円(+2.8%)の3,035円と上昇、今回のニュースは好意的に捉えられています。
以下はシャープの日足チャートです。
2018年1月12日高値4,205円から下降トレンドとなっており、6月1日には一時2,860円の安値を付けました。
今回のニュースを受けて6月1日安値から反発していますので、安値を維持したまま上昇に向かえるのか注目です。
テクニカルには3本の移動平均線が下向きで、下降トレンドのチャートとなっています。
まずは25日移動平均線(緑色)が位置する3,140円近辺まで戻せるか注目です。
もし6月1日安値2,860円を下抜けすると下降トレンドは継続で、下値を探る展開となります。
現時点で上昇を期待して買いエントリーするのであれば、2,860円の下に損切りを置くのがよいでしょう。
⇒【移動平均線の詳細を解説】
⇒【損切りの詳細について解説】
まとめ
シャープのパソコン事業再参入は、親会社である鴻海との相乗効果が期待され、市場からは好意的な反応がうかがえます。
まだ正式に発表されたわけではないので、正式な発表を待つ必要がありますが、下降トレンドの株価が上昇に向かっていける材料となるのか、注目です。
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