スミダコーポレーションの未公開情報を利用して、株式取引で利益を上げたとして、同社の元社外取締役が逮捕されました。
ここではこの事件の概要と、スミダの業績や株価への影響をみていきたいと思います。
目次
スミダ株のインサイダー取引で元社外取締役を逮捕。容疑者、金額、時期などの詳細とは?
スミダは2018年5月11日のプレスリリースにおいて、インサイダー取引の疑いから証券取引等監視委員会の調査に全面的に協力していることを公表しました。
そして本日5月29日に元社外取締役である内田荘一郎容疑者が、金融商品取引法違反で担保されました。
スミダは2017年2月6日に2017年3月末配当を6円から16円に増配することを公表しました。
内田容疑者は公表前の2017年1月に知人の名義でスミダ株約8万株を9,000万円弱で買付した疑いが持たれています。
増配発表前のスミダの株価は1,100円前後で推移していましたが、発表翌日の2月7日には前日比+130円の1,227円で取引を終了し、2017年3月21日には1,831円の高値を付けています。
スミダ株のインサイダー取引で元社外取締役を逮捕された内田容疑者の経歴とは?他会社との兼任も?スミダ退社の理由や時期とは?
内田容疑者は1953年生まれの64歳で、1981年にシールメーカーであるNOK株式会社に入社し、1993年にはNOKの取締役に就任しています。
2007年には事務機器の販売を行うシンジーテック株式会社の専務取締役に就任し、2010年には代表取締役に就任しました。
2013年からはNOK相談役、2014年からはスミダ社外取締役、2015年からは江守グループホールディングス監査役を兼任していました。
スミダ株のインサイダー取引を行った後、2017年12月9日に一身上の都合を理由にスミダ社外取締役を退任しています。
スミダ株のインサイダー取引で元社外取締役を逮捕。株価や業績への影響とは?
スミダは5月11日のプレスリリースにおいて、インサイダー取引は内田容疑者個人による行為であるとしているため、業績への影響は無いと思われます。
内田容疑者逮捕の報道が出た5月29日のスミダの株価は前日比▲46円(▲3.5%)の1,251円で引けています。
全ての移動平均線は下向き、3月26日安値1,300円も下抜けていることから、下値を探る展開となりそうです。
⇒【移動平均線の詳細を解説】
まとめ
元社外取締役がスミダ株をインサイダー取引するというショッキングなニュースが入ってきました。
個人での犯罪のため業績への影響は少ないと思いますが、株価には影響を与えると思われます。
インサイダー取引は株式市場全体の信用を損なう行為ですので、巻き込まれないよう注意してください。
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