5335 日本ガイシが一部の製品の製品検査で不正が行われていたと、2018年5月23日に発表しました。
ここでは不正内容の詳細、株価や業績への影響をみていきたいと思います。
日本ガイシ検査不正の詳細とは?
日本ガイシが出荷した製品において、契約上顧客の求める検査を実施していない事例があったと公表しました。
2017年10月から自社製品の自主点検を行った結果、2018年1月16日に発覚したとのことです。
ただ自社の検査では品質上問題ないことを確認しているため、製品の使用については問題ないとのことでした。
対象の顧客に対しては順次報告を行い、製品が規格通りの検査に合格したことも確認しています。
今回対象となったのは約500社向けの約100万件、製造は1990年代から行われ、販売個数は約1億個となります。
日本ガイシの検査不正問題、業績や決算への影響は?
日本ガイシは2018年4月27日に2018年3月期決算を発表し、当期純利益は前期比+25.9%の458億円でした。
また同時に発表した2019年3月期決算見通しは、前期比+13.5%の520億円を見込んでいます。
今回の検査不正では、既に顧客への対応は完了しており、現時点で2019年3月期決算への影響はない見込みです。
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日本ガイシ検査不正による株価への影響と今後の見通しは?
検査不正を発表した2018年5月23日の日本ガイシの株価は、前日比▲112円(▲5.3%)の2,006円で引けました。
翌日の5月24日は前日比+13円(+0.6%)の2,019円となっています。
以下は日本ガイシの日足チャートです。
3月26日安値1,768円から上昇を開始し、決算発表が良かったこともあり、検査不正を発表する前日には2,131円の高値を付けていました。
2月27日高値2,054を上抜けし、10日移動平均線(ピンク色)が25日移動平均線(緑色)、75日移動平均線(水色)それぞれとゴールデンクロスを完成し、25日移動平均線と75日移動平均線もゴールデンクロスを完成するという上昇トレンドを形成してました。
しかしながら、今回のニュースで25日移動平均線近辺まで下落し、ここを維持できるか、下抜けた場合は75日移動平均線が位置する1950円近辺で反発するか注目です。
それらが維持されれば再度上昇に向かう可能性はありそうですが、ニュース前の株価まで戻すのは時間を要しそうです。
⇒【移動平均線の詳細を解説】
まとめ
検査不正により株価は大きく下落しましたが、移動平均線がサポートになるか注目です。
2019年3月期も増収予想で決算も順調であった中では、今回の不正はとても残念なニュースです。
業績への影響は今のところなさそうですが、株価はやや停滞するかもしれません。
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