シェアハウス運営を行うゴールデンゲインが2018年5月22日に破産手続きの決定を受けました。
シェアハウス運営ではかぼちゃの馬車を運営するスマートデイズに続いて2社目です。
ゴールデンゲインにもスルガ銀行が大半を融資していたと見られ、その詳細やスルガ銀行の株価への影響をみていきたいと思います。
目次
シェアハウス運営ゴールデンゲイン倒産。その原因とは? 負債総額とは?
スマートデイズに続いてシェアハウスを運営するゴールデンゲインが倒産しました。
帝国データバンクによると、負債総額は2017年10月時点で約14億円ですが、その後負債総額は増加している可能性があります。
ゴールデンゲインは、スマートデイズと同じくオーナーから物件のオーナーから物件を一括して借り上げ、サブリースの形でオーナーに対する家賃収入を保証していました。
2017年12月頃にオーナーに対して、業界環境の変化などから当初の見通し通りにサブリース賃料に支払いが困難になり、今後は実際の入金額にあわせて支払いを行う旨を通知しました。
原因とされる業界環境の変化とは、シェアハウス向けに積極的に融資を行っていたスルガ銀行が融資姿勢を変更したことに起因します。
もともとはサブリース家賃設定が相場より高く無理があったスキームのため、新規物件の販売益から充当するという自転車操業を行っていたと思われます。
スルガ銀行の融資が引き締まったため、新規物件の販売が進まずに、既存物件のサブリーススキームが崩壊しました。
⇒【スルガ銀行のシェアハウス不正融資問題が株価や業績に与える影響を解説。】
ゴールデンゲイン倒産。スルガ銀行の融資総額とは?他の同業他社への影響は?
ゴールデンゲインは約100棟のシェアハウスを、都内を中心に展開しています。
1棟当たりの金額が1億~1億5,000万円程度と見込まれるため、仮にスルガ銀行がすべての融資を行っていたとすると、融資総額は100億円~150億円となる見込みです。
スルガ銀行は2018年3月末時点でのシェアハウス向け融資は、1,258人に対して総額2,036億円と発表しています。
会社毎の内訳は公表していませんが、かぼちゃの馬車向けは700人、1,200億円程度と見積もられています。
今後サクセスインベストメントパートナーズなど、他のシェアハウス運営会社も倒産する可能性があり、スルガ銀行の不正融資問題は長期化する可能性が高いです。
⇒【スルガ銀行決算発表を受けて株価大幅下落。シェアハウス不正融資の状況は】
ゴールデンゲイン倒産によるスルガ銀行の業績や株価への影響は?
ゴールデンゲインの顧客も今後スルガ銀行に対して刑事告発等の処置を取る可能性が高いと見られています。
スルガ銀行は先日の決算発表において貸倒引当金の積み増しを行ったと説明していますが、どこまで想定されているのかは不透明で、今後どのようなインパクトがあるのかは現時点ではわかりません。
以下はスルガ銀行の日足チャートです。
引き続き下値を探る展開で、2018年4月19日安値1,200円を維持できるかに注目です。
反発したとしても25日移動平均線(緑色)が位置する1,430円近辺は強い抵抗になる可能性が高いです。
今後もネガティブな材料がでる可能性がありますので、株価は下落方向に動くと思われます。
⇒【移動平均線の詳細を解説】
まとめ
先日のかぼちゃの馬車オーナー団による刑事告発に続いて、また新たな問題が出てきました。
今後も他業者による同様の問題や、金融庁による行政処分など、まだまだ目が離せない状況が続きます。
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