相場は人間心理を反映するため、時に実態価格から大きく離れて行き過ぎた値動きとなることがあります。
これをオーバーシュートといいます。
オーバーシュートの後には元の価格に戻ろうとする力が働くため、うまくオーバーシュートを利用できれば、短期間で利益をあげることができます。
ここではオーバーシュートについてみていきましょう。
⇒【株価変動の要因を解説】
目次
オーバーシュートとは?一時的な大きな価格変動で、その後は元の価格に戻りやすい。
オーバーシュートとは、相場の価格が極端に上下し、一時的に行き過ぎた状態のことをいいます。
一時的な行き過ぎであるため、その後は元の価格に戻りやすいです。
本来は上昇方向への行き過ぎをオーバーシュート、下落方向への行き過ぎをアンダーシュートといいますが、これら2つをオーバーシュートと呼ぶのが一般的です。
オーバーシュートは多くの損切り(ロスカット)を誘発するため、非常に値動きが速く、リスクも高くなります。
オーバーシュートの例とは?2018年2月、米国債金利上昇による日経平均株価の急落。
オーバーシュートは、見るチャートの時間軸によって大小さまざまなものがあります。
ここでは最近日足レベルで起こったオーバーシュートの例をみていきましょう。
2018年2月6日に日経平均株価は1,000円を超す下落となりました。
きっかけとなったのは米国債金利の上昇によりダウ平均株価の急落です。
本来であれば米国債金利と日経平均株価の関連性は薄く、直接的な影響は無いのですが、ダウ平均株価急落によってリスク回避の流れが加速し、日経平均株価も急落となりました。
これらの下落はもともと設定されていた自動プログラムによる損切りを多く巻き込んだために、発生したと言われています。
⇒【損切りの詳細について解説】
株価のオーバーシュートにおすすめのテクニカル指標やトレード方法とは?
オーバーシュートを判断するのにおすすめのテクニカル指標に、RSIがあります。
RSIは一般的に70~80以上で買われ過ぎ、20~30以下で売られ過ぎと判断することができます。
それでは2018年2月6日に日経平均株価が急落した時のRSIをみていきましょう。
RSIは一気に30を割り込む水準まで下落しています。
2018年1月23日に24,129円の高値を付けた時もRSIは80に迫っていたため、相場の過熱感はありました。
そこに米国債金利上昇、ダウ平均株価急落という材料により、日経平均の暴落に繋がりました。
オーバーシュートは一気に価格が動くため、リスクが高く慎重にトレードする必要があります。
ですので、価格が下落や上昇している最中にエントリーするのではなく、しっかりと反発を確認してからの押し目を狙うイメージでトレードするのがおすすめです。
⇒【RSIの詳細を解説】
⇒【押し目買いの詳細を解説】
オーバーシュートからの戻りだけを狙うのであれば、短い時間で利食いをしたほうが良いでしょう。
まとめ
相場に関わっていればオーバーシュートを目にする場面は今後もあるでしょう。
適正価格を逸脱することがあるというのを理解しながら、適切に損切りすることもわすれないでください。
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