大手銀行5グループ2018年3月期決算4行増益も苦戦続く。預貸金利利回は低下、メガバンクは店舗数減少やATM相互利用を開始へ。株価への影響は?

大手銀行5グループの2018年3月期決算が出そろい、当期純利益は4グループが増益となりましたが、本業の稼ぎは厳しく、苦戦が続いています。

ここでは決算の詳細と株価の動きをみていきましょう。

⇒【決算発表の詳細を解説

大手銀行5グループ2018年3月決算、みずほを除いて増益も厳しい内容。預貸金利回り差は0.83%と下落。 

大手銀行5グループの2018年3月期決算は、みずほを除く4グループで前期比プラスとなりました。

しかしながら増益の内容をみると有価証券の売却益や、過去の貸倒引当金の戻りが中心で、本業のもうけは厳しい状況が続いています。

銀行の主要業務である預貸金利回り差(貸出金利 - 調達金利)な単純平均で0.83%と前年対比▲0.0.4%と厳しい状況を表しています。

⇒【損益計算書の見方を解説

⇒【貸借対照表の見方を解説

⇒【自己資本比率、流動比率、当座比率の見方を解説

大手銀行5グループの2019年3月決算見通しは減益予想。
店舗とATM削減してコストカットを狙う。 

大手銀行5グループの2019年3月の当期純利益の見通しは三井住友トラストを除く4グループで減益となっています。

5グループ合計の減少率は▲7.6%と、収益基盤の改善が必要な状況です。

低金利が収益を圧迫している中、店舗やATMのコストが大きな負担となっており、キャッシュレス化が進む中では店舗数とATM数の削減を取り組んでいく必要があります。

三菱UFJと三井住友は既にATMの共同利用について協議をはじめており、お互いにメリットのある話のため今後共同利用がはじまる可能性は高いと思われます。

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⇒【スルガ銀行不正融資認める。株価や業績への影響は

大手銀行5グループの株価は?三井トラスト上昇トレンド、みずほとりそなは戻りを試す状況、三菱UFJと三井住友は底値圏で推移。 

ここでは大手銀行5グループの日足チャートを見ていきましょう(2018年5月16日前場終了時点)。

以下は三菱UFJの日足チャートです。

2018年1月16日高値894.4円Kら下降トレンドになっており、戻りを試している状況です。

75日移動平均線(水色)が上値の抵抗となっており、2018年3月26日安値674.6円を維持できるのか注目です。

以下は三井住友の日足チャートです。

2018年1月15日高値5,330円から下降トレンドになっており、4月4日に4,338円からの戻りを試している状況です。

昨日株価は75日移動平均線を上抜けしているので、75日移動平均線、25日移動平均線(緑色)でサポートされるのか注目です。

以下はみずほの日足チャートです。

2018年1月16日高値220.7円から下降トレンドとなりましたが、4月4日に安値188円を付けて戻してきている状況です。

株価は75日移動平均線を上抜けてきており、他の2メガバンクよりは良いチャートで、75日移動平均線を維持しながら上昇できるか注目です。

以下はりそなの日足チャートです。

2018年1月11日高値734.4円から下降トレンドとなりましたが、4月4日安値544.2円を付けて戻してきている状況です。

株価は75日移動平均線を上抜けてきており、75日移動平均線を維持しながら上昇できるか注目です。

以下は三井住友トラストの日足チャートです。

株価は2018年3月26日安値4,172円から明確に戻してきており、1月23日高値4,821円も突破していることから、上昇トレンドに入っています。

5大銀行グループの中で1番良いチャートとなっており、どこまで上値を伸ばせるか注目です。

⇒【移動平均線の詳細を解説

⇒【ゴールデンクロス、デッドクロスを解説

まとめ 

キャッシュレス化が進み、今後仮想通貨が銀行の業務を取って変わるようになると、ますます厳しい状況が続くことが予想されます。

まずはコスト削減として店舗やATMの削減を行いますが、根本的な収益面の改善が急務となっています。

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