株式投資をやっていると、JASDAQという言葉に触れる機会があると思います。
東京証券取引所(東証)にはさまざまな株式市場がありますが、そのうちの1つにJASDAQです。
知らない人も多いのですが、JASDAQにはスタンダードとグロースという2つの市場に分かれています。
今回はJASDAQスタンダートとグロースはどういう市場なのか、東証の中でどういう位置付けなのかを見ていきたいと思います。
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目次
JASDAQ(ジャスダック)とは?上場企業数やその歴史とは?
まずはJASDAQについてみていきましょう。
JASDAQとは、東証が運営する5つの株式市場のうちの1つで、新興企業向けの市場となっています。
JASDAQには3つのコンセプトがあり、信頼性、革新性、地域・国際性を掲げています。
上場企業数は2018年5月2日時点で741社(うち外国企業1社、4875 メディシノバ・インク)となっています。
取引時間はその他の東証の市場と同じく、前場が9:00~11:30、後場が12:30~15:00です。
JASDAQの歴史は長く50以上前に遡ります。
もともとは日本取引証券協会が1963年に設立した、店頭登録制度(市場ではなく、証券会社の店頭で販売する方式)がJASDAQの起源となっています。
その後1998年の証券取引法改正により、店頭売買有価証券市場という位置づけになり、2004年に取引所としての免許交付を受けました。
2008年には大阪証券取引所(大証)がJASDAQを子会社化し、2010年にはもともと大証になった新興企業向け市場のヘラクレス、NEOをJASDAQに市場統合を行いました。
2013年には大証の現物市場が東証に統合され、現在に至ります。
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JASDAQスタンダート、グロースの違いとは?東証での位置付けは?
JASDAQにはスタンダードとグロースという2つの市場に分かれており、一般的にはそれら2つの市場をまとめてJASDAQと呼んでいます。
それぞれの違いをみていきましょう。
上場企業数は2018年5月2日時点です。
① JASDAQスタンダート
上場時の見込み純資産額2億円以上、最近1年間の利益が1億円以上か時価総額が50億円以上などの形式要件があります。上場審査の内容としては、企業の存続性と健全な企業統治及び内部管理体制の確立が必要となっています。上場企業数は701社(うち外国企業1社、4875 メディシノバ・インク)となっています。
② JASDAQグロース
上場時の見込み純資産額がプラスであること、スタンダードとは異なり利益や時価総額の下限は形式要件にはありません。上場審査の内容としては、グロースが英語のGrowth=成長を意味する通り、企業の成長可能性や、成長の段階に応じた健全な企業統治及び有効な内部管理体制の確立が必要トンなっています。上場企業数は40社となっています。
東証内での市場の位置づけとしては、東証一部、東証二部、JASDAQスタンダート、マザーズ、JASDAQグロースの順番で上場の基準が厳しくなります。
JASDAQ INDEX (グロース)、(スタンダード)、日経ジャスダック平均株価など株価指数のまとめ
JASDAQの株価指数は以下のものがあります。
① 日経ジャスダック平均株価
日本経済新聞社が算出する、全市場型の株価指数で、単純平均株価方式を採用しています。
② JASDAQ INDEX
東証が算出する全市場型の株価指数で、時価総額加重方式を採用しています。
③ JASDAQ INDEX(スタンダード)
東証が算出するJASDAQスタンダードに上場する銘柄のみを対象とした株価指数で、時価総額加重方式を採用しています。
④ JASDAQ INDEX(グロース)
東証が算出するJASDAQグロースに上場する銘柄のみを対象とした株価指数で、時価総額加重方式を採用しています。
⑤ JASDAQ TOP 20
東証が算出する、JASDAQを代表する20銘柄で構成された株価指数で、単純平均株価方式を採用しています。
まとめ
JASDAQ市場について理解していただけましたでしょうか?
スタンダードとグロースという2つの市場に分かれているのは、知らない人も多かったのではないでしょうか?
JASDAQには将来大きく成長する可能性のある企業が揃っておりますので、うまく指標を使いながら取引していきましょう。
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