大東建託の株価は2018年9月14日に年初来安値となる13,915円を付け、そこからは多少反発はしているものの安値圏での推移が続いています。
テクニカル的にみても弱いチャートを形成しており、今後も低調に推移してさらに年初来安値を更新していく可能性があるかもしれません。
ここでは大東建託株価上昇・下落の可能性についてみていきたいと思います。
大東建託の株価の推移
2018年9月20日の大東建託の株価は、前日比▲120円(▲0.8%)の15,010円で取引を終了しました。
一時的には14,605円まで下げる場面がありましたが、引けにかけては下げ幅を縮小しています。
以下は大東建託の日足チャートです。
2018年の大東建託の株価は22,000円台でスタートしたものの、3月かけて日経平均株価の急落につられるように下落しました。
その後は7月末まで17,000円から20,000円でのレンジ内取引となりました、8月に入ると更に株価は下落、その後も下降トレンドは継続して9月14日には年初来安値を更新しました。
その後はやや持ちなおし、10日移動平均線(ピンク色)を回復したものの、25日移動平均線(緑色)がレジスタンス(上値抵抗線)となっており、下降トレンドは継続しています。
日経平均株価が23,000円台を回復して上昇を続けていることは好材料でが、その力強さを考慮に入れると大東建託の株価は相当弱いと判断せざるを得ません。
ここから日経平均株価が大きく崩れる可能性は低いかもしれませんが、下落した際には要注意ですし、大東建託株価だけが下落していく可能性は十分にあります。
大東建託株が上昇に向かっていくためには、まずは25日移動平均線が位置する15,800円近辺を終値ベースで回復する必要があります。
もし25日移動平均線を回復したとしても、そこから再度75日移動平均線(水色)が位置する17,300円近辺の間でもみ合いが続く可能性が高く、本格的に上昇に向かうためには時間を要しそうです。
現時点ではさらなる下落に警戒しながら、新規の買いは見合わせたほうが良いでしょう。
⇒【移動平均線の詳細を解説】
大東建託、スルガ銀行・TATERU不正融資の影響
不動産業界全体としてスルガ銀行の不正融資問題に続いて、上場企業であるTATERUが顧客の預金残高を改ざんしていたことが発覚し、同業である大東建託も同様のことを行っていたという懸念が持たれています。
ただ大東建託のビジネスモデル的にはTATERUのようにサラリーマンというよりも、土地を保有している地主を対象にしていることが多いため、不正行為で融資を引き出していたという可能性は低いと思われます。
顧客が地主であれば自己資金を十分に持っていり、銀行との取引もあることから、スルガ銀行のようなサラリーマンを対象とした高金利の条件で融資を受けている可能性は低いでしょう。
大東建託2019年3月期決算見通し
大東建託として直接的には不正に関与していなくても、スルガ銀行問題、TATERU問題によって不動産市場全体が落ち込む可能性があります。
そうなると大東建託の業績にも少なからずマイナスの影響を与える可能性は否定できません。
大東建託の2019年3月期決算見通しは、売上高が前期比+5.3%の1兆6,400億円、経常利益が前期比+1.1%の1,330億円、当期純利益が前期比+2.5%の900億円と、少ないながらも増収増益を見込んでいます。
まとめ
大東建託株価は年初来安値を更新しており、今後も引き続き安値圏での推移が続きそうです。
しばらくは本格的な上昇に転換することは期待できそうにないため、引き続き下落を警戒して新規の買いは見送った方が良いでしょう。
スルガ銀行・TATERU問題には直接的に関係していなくても、不動産市場全体に与える影響は大きく、見通し通りに業績を達成できるかに注目が集まります。
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