「小僧寿し」の2019年3月28日の株価は前日比▲8円(▲13.8%)の50円と大幅に下落して取引を終了しました。ここ数日は値幅が大きく、今後も底値圏で値動きの荒い展開が続く可能性が高いので、トレードする場合には注意が必要です。
「小僧寿し」は2018年12月期決算で10億円の債務超過に転落し、2019年1月1日~12月31日の期間で上場廃止の係る猶予期間入りとなっています。
ここでは「小僧寿し」の株価の値動きと、上場廃止入りの猶予期間についてみていきたいと思います。
⇒【「上場廃止基準」を解説】
「小僧寿し」株価下落・上昇の可能性
「小僧寿し」の株価は2018年12月25日に上場来安値となる43円を付けて以降、50円前後の安値圏での推移が続いています。3月20日には72円の高値を付けましたが、そこからは再び下落しており、今後も50円前後での値動きが続いていきそうです。
テクニカルには200日移動平均線(オレンジ色)がレジスタンスとして機能し、現在は75日移動平均線(水色)付近での値動きとなっています。75日移動平均線がサポートとして機能するのかが注目で、ここを割れるようだと再度上場来安値を試す可能性がありそうです。
「小僧寿し」株は買いか?
値動きの荒い展開が続いていますので、初心者は手を出さない方が良いですが、もしトレードするのであれば、現在の価格で買いエントリーし、75日移動平均線割れや上場来安値更新で損切り。3月20日のような短期的な反発を狙って利確するか、中長期的な株価上昇を狙ってみるのも面白かもしれません。
ただ上場来安値を一気に更新していく可能性もあるので、リスク管理は慎重に行う必要があります。信用取引でレバレッジを掛けるのはリスクが高く、やるのであれば余剰資金で現物買いをお勧めします。
「小僧寿し」2018年12月決算で債務超過
「小僧寿し」の2018年12月決算は、売上高が前期比+1.9%の55億1,700万円と増収になったものの、当期純損失は▲16億6,800万円と赤字幅が拡大しています(前期は▲4億8,200万円)。
これにより10億5,700万円の債務超過に転落し、上場廃止の可能性が浮上しました。東京証券取引所は3月27日に「小僧寿し」を「サム超過の猶予期間入り」銘柄に指定し、2019年12月31日までに債務超過が解消されないと上場廃止となります。
「小僧寿し」債務超過解消に向けた対応
「小僧寿し」は3月25日に新株予約権の発行等による増資を実施して、早急に債務超過解消を行うことを発表しています。また主力事業である「小僧寿し」や「茶月」の売上拡大に注力し、経営再建を行う方針。
すし業界は過剰な価格競争が展開されており、厳しい状況が続いています。「小僧寿し」も一時は全国に約2,300店舗を展開していましたが、現在は243店舗までに縮小。業績は9年連続赤字。今後の再建に注目です。
まとめ
「小僧寿し」の株価は50円前後での底値圏での推移が続いています。リスクが高いので基本的にはエントリーはおすすめしませんが、上場来安値更新を損切りラインとしての買いは検討の余地があるでしょう。
2018年12月決算で債務超過に転落し、上場廃止に向けた猶予期間銘柄に指定。既に債務超過解消の目途が立っていますが、競争激化で厳しい状況が続いており、経営再建ができるのか注目です。
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