横浜銀行を傘下に持つコンコルディア・フィナンシャルグループ(FGがスルガ銀行を買収・統合するという噂が出始めています。
今まで筆頭として名前が挙がっていたのは静岡銀行ですが、エリア的にも銀行の規模的にもコンコルディアFGが買収・統合に動いてもおかしくはなさそうです。
ここではコンコルディアFG、スルガ銀行買収・統合の可能性についてみていきたいと思います。
スルガ銀行の買収筆頭候補は静岡銀行?
スルガ銀行はスマートデイズが運営する女性向けシェアハウス「かぼちゃの馬車」向けの不正融資をはじめとして、第三者委員会の調査報告で不正の現状が明かになりました。
今後スルガ銀行がどこまでの貸倒損失を計上するのかに注目が集まっていますが、すでに顧客離れははじまっており、また主力事業であった個人向け不動産融資を当面見合わせるとなると、単独での再建は厳しいとの見方も出始めています。
金融庁はスルガ銀行に対して今後行政処分を出していくことになりますが、同時に救済策も検討しているという話もあり、静岡銀行や横浜銀行を傘下に持つコンコルディアFGの名前が挙がっています。
静岡銀行がスルガ銀行を買収・合併する可能性は以下の記事にまとめています。
スルガ銀行とコンコルディアFG(横浜銀行)の比較
ではスルガ銀行と横浜銀行を傘下に持つコンコルディアFGの比較を行っていきましょう。
スルガ銀行の2018年9月18日終値ベースでの時価総額は1,221億円となっています。一方でコンコルディアFGの時価総額 6,779億円とスルガ銀行の約5.5倍の規模あり、自己資本も1兆1,484億と買収するための財務基盤は整っていそうです。
次に決算を比較してみると、スルガ銀行の2019年3月期決算見通しは、経常利益が365億円、当期純利益が250億円を見込んでいますが、今後どこまで下方修正されるかに注目が集まります。
一方でコンコルディアFGの2019年3月期決算見通しは、経常利益が1,030億円、当期純利益が700億円と、現時点での見通しで比較すると3倍弱の数字となっており、買収を検討するにはちょうど良い規模感であるといえるかもしれません。
営業エリア的にみても、スルガ銀行はコンコルディアFG傘下の横浜銀行と東日本銀行の営業エリアもカバーしており、支店の統廃合や人員のリストラなどでコストを削減できる部分は多そうです。
スルガ銀行の独特なビジネスモデル
あとはコンコルディアFGが、スルガ銀行のビジネスモデルに興味を示すかというところがポイントとなってきます。
スルガ銀行は個人向け融資が全体の9割を占めるという、地銀の中では独特のビジネスモデルで業績を拡大してきましたが、不正融資が明かになり、今後ビジネスモデルの見直しが必要となりそうです。
2兆円にものぼる投資用不動産向け融資が、どこまで不良債権化するかはわかっておらず、コンコルディアFGがスルガ銀行を買収・統合するにしても、価格の目線は相当低くなる可能性があります。
あとは金融庁が中心となりながら、どのように話をまとめていくか次第になりそうです。
まとめ
スルガ銀行は単独での再建を諦めているわけではありませんが、2019年3月期中間決算では、追加で貸倒引当金を計上する可能性が高いとみられており、赤字転落の可能性も否定できません。
個人向け融資を一時停止や、顧客離れしている現状を考えると、単独で再建していくのは難しいという見方が出始めており、金融庁が中心となって静岡銀行やコンコルディアFGに買収・統合を打診しているとのうわさが出始めています。
銀行の規模や営業エリア的にもどちらの銀行にも買収の可能性はあると考えられ、今後の動きに注目していきたいと思います。
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