辞任の意向を表明しているスルガ銀行の岡野会長であるが、スルガ銀行は岡野会長を含めた創業家の関連会社に対して、500億円規模の融資を実行していたことが明かになりました。
関連企業の中には実態のない会社も含まれていると思われ、岡野会長がスルガ銀行の資金を私的に流用していた可能性が指摘されています。
ここではスルガ銀行の創業家に対する融資についてみていきたいと思います。
目次
スルガ銀行、岡野会長家(創業家)に500億円の融資を実行。
スルガ銀行は岡野光喜会長の先祖にあたる岡野喜太郎氏が1895年に創業し、現在まで100年以上の間、創業家である岡野家が同行のトップを務めていきました。
岡野家の関連企業は20社以上あるとみられており、このうちの10社程度に対してスルガ銀行が融資しているとみられています。
2018年3月末時点でのスルガ銀行の岡野家関連企業への融資残高は500億円規模にのぼるとみられており、スルガ銀行の総融資残高である約3.2兆円の1.5%に相当します。
2002年ころには創業家関連企業への融資残高は約1,200億円程度あったようで、金融庁は異常な金額を指摘、その後徐々に融資残高を減らしてきたようです。
スルガ銀行、岡野会長家(創業家)への融資が焦げ付く可能性は?
創業家関連企業の中には、取引の実態がない企業や、債務超過に陥っている企業もあるとみられており、借入金の使い道が不透明である点も問題となっています。
岡野会長含めて創業家一族が私的に流用していた可能性も否定できず、今後調査が進んでいくこととなります。
最悪のケースとして、スルガ銀行の融資が焦げ付くようなことがあれば、スルガ銀行の業績に大きな影響を与えることとなります。
スルガ銀行の自己資本は約3,400億円であり、500億円という融資金額は決して小さくありません。
またスルガ銀行が創業家関連会社に金利などの優遇を行っておらず、適正な金利で貸出を行っていたのかという点も焦点となります。
スルガ銀行、第三者委員会が調査結果を公表へ。株価は年初の1/4まで下落。
スルガ銀行はシェアハウス「かぼちゃの馬車」を中心とした不動産投資向けに、不正融資を行っていたとして、外部弁護士によって構成される第三者委員会が調査を行い、2018年9月7日にその結果を公表する予定となっています。
不正融資は1兆円規模になるとみられており、どれだけの貸倒引当金を計上し、今期の業績に影響を与えるのか注目が集まります。
スルガ銀行の株価は不正融資問題を受けて、年初から1/4程度の水準まで下落しており、8月23日には年初来安値となる557円を付けました。
第三者委員会の発表内容次第では、株価はさらに下落する可能性があるかもしれません。
スルガ銀行、岡野会長家(創業家)の関連会社に500億円規模の融資を実行まとめ
スルガ銀行は不正融資だけでなく、創業家にも多額の融資を行っており、企業統治がしっかりと行われていたのかに疑問が残ります。
まずは第三者委員会の調査結果がどのような内容になるのか、注目されていますので、9月7日の発表を待ちたいと思います。
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