十八銀行とふくおかフィナンシャルグループ(FG)の経営統合が、公正取引委員会から承認されたことが明かになりました。
2行が統合を合意したのは2016年2月、2年6か月という長い時間を要しましたが、ようやく統合にむけて動き出します。
公正取引員会は統合によって取扱いシェアが増加し、顧客が不利益を被る点を気にしてきましたが、今回の承認を受けて、今後地方銀行の統合や合併が加速する可能性があります。
ここでは十八銀行・ふくおかFGの経営統合承認、株価の動き、今後の地方銀行統合・合併についてみていきたいと思います。
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目次
十八銀行・ふくおかFGの経営統合を公正取引委員会が承認。
十八銀行とふくおかFGの経営統合承認により、2019年4月1日付けで経営統合を行い、2020年4月1日付けで十八銀行とふくおかFG参加の親和銀行の合併を行います。
両行の合併に関しては、合併後の長崎県での貸出シェアが7割を上回ることから、公正取引委員会が合併を承認してきませんでした。
しかしながら、両行が既存の貸出先に対して他行への借り換えを打診。また、他行に対しても借り換えに応じてくれるのかも打診を行い、貸出シェア低下に向けた取り組みが公正取引委員会に認められた形となります。
今後店舗や人員の削減を進め、シナジーが発揮されることが期待されています。
十八銀行株価上昇・下落の可能性は?統合承認で年初来高値を更新。
経営統合承認が発表された2018年8月24日の十八銀行の株価は、前日比+25円(+7.7%)の350円と大幅に上昇して取引を終了しています。以下は十八銀行の日足チャートです。
2018年の十八銀行の株価は3月以降上昇トレンドを形成しています。3月26日には252円を年初来安値を付けましたが、その後は上昇に転じ、8月2日には338円を付け、経営統合が承認された8月24日には353円と年初来高値を更新しました。
テクニカルには10日(ピンク色)・25日(緑色)・75日(水色)の3本の移動平均線が上向きとなっており、年初来高値を更新していることから、株価は上昇に向かいやすいチャートとなっています。
今後どこまで上昇していくのか注目です。
ふくおかFG株価上昇・下落の可能性は?
2018年8月24日のふくおかFGの株価は、前日比+14円(+2.4%)の606円で取引を終了しています。以下はふくおかFGの日足チャートです。
2018年のふくおかFGの株価はゆるやかな下降トレンドを形成しており、1月11日に694年の年初来高値を付けた後、3月5日には517円の年初来安値を更新しました。
その後は上昇に向かい7月5日には532円と安値を切り上げ、8月2日には674円を付けて高値を切り上げています。
現在の株価は下落してから上昇を試している最中ですが、7営業日連続陽線となっています。
テクニカルには移動平均線がほぼ横ばいとなっており、方向感が掴みづらい状況です。株価は25日移動平均線を回復してきているので、ここからの上昇に期待したいと思います。
75日移動平均線を下回った場合には下落に向かう可能性が高く、目先は8月16日安値553円を維持できるかがポイントとなります。
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地方銀行再編の流れ加速するか?スルガ銀行と静岡銀行の合併・統合の可能性も。
地方銀行全体として、貸出金利の低下、人口減少による貸出先の減少によって、経営状況は厳しくなっている状況です。
金融庁はこの状況から、地方銀行の再編を進めたい意向ですが、公正取引委員会は再編で取扱いシェアの上昇、競合の減少、その結果顧客の調達金利が上昇することを懸念しています。
しかしながら長らく十八銀行とふくおかFGの統合を渋っていた公正取引委員会が、今回承認したことによって、今後地方銀行の再編が加速するきっかけになるかもしれません。
目先では不動産向け不適切融資問題で揺れるスルガ銀行が、静岡銀行などの地方銀行と統合・合併の動きがあるかもしれず、注目が集まります。
十八銀行・ふくおかFG経営統合承認で株価上昇まとめ
2年6か月と長い時間を要した十八銀行とふくおかFGの経営統合は、ようやく公正取引委員会に承認され、株式市場はポジティブに反応しています。
今後統合のシナジーが発揮され、地銀再編のモデルとなれるか注目が集まります。
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