JTは2018年8月1日に2019年12月上半期決算を発表しました。上半期は好調な結果となりましたが、通期見通しは下方修正しています。また、公表済みであるロシアのたばこ会社も買収が完了したことも発表しています。
ここではJTの決算発表、見通し下方修正の内容、株価の動きについてみていきたいと思います。
目次
JT(日本たばこ産業)2019年12月期上半期決算は好調も、為替要因で通期見通しは下方修正へ。
JTの2019年12月期上半期決算は、営業利益が前期比▲3.5%の3,023億円、上半期純利益は前期比▲4.2%の2,161億円となりました。前期比マイナスとなりましたが、買収による償却費の増加や、前年の一時的な要因が無くなったことが主要因となっており、上半期決算は好調となりました。
通期見通しについては、為替レートの見直しを主要因として下方修正しています。従来予想では増益でしたが、今回の下方修正によって、営業利益は前期比▲3.6%の5,410億円、当期純利益は前期比▲3.9%の3,770億円となっています。
JT(日本たばこ産業)ロシアのたばこ会社JSC Donskoy Tabak社買収完了を発表。
決算発表と同日、JTは2018年3月16日付けにて公表した、ロシアのたばこ会社であるJSC Donskoy Tabak社の買収手続きが完了したことを発表しました。
Donskoy社の買収完了により、JTのロシアでのシェアは約40%まで上昇します。首位のポジションを強化し、業績への寄与が期待されます。
JT株価上昇の可能性は?2019年12月期決算下方修正、ロシアのたばこ会社Donskoy社買収完了の影響は?
決算及びDonskoy社の買収完了を発表した2018年8月1日のJTの株価は、前日比▲48円(▲1.5%)の3,128円で取引を終了しています。発表が15時であったため、株価に影響が出るのは8月2日以降ですが、決算見通し下方修正の影響はありそうです。以下はJTの日足チャートです。
2018年のJTの株価は安値圏での推移が続いていました。ここ最近は3,000円代を回復し、6月22日に付けた高値3,244円に向けて上昇していましたが、今回の決算下方修正によって、下落に向かう可能性があります。
テクニカルには、株価は3本の移動平均線より上に位置しており、上昇に向かいやすい状況となっています。10日移動平均線(ピンク色)と25日移動平均線(緑色)・75日移動平均線(水色)とゴールデンクロスを完成しており、上昇が期待されます。明日以降株価が下落するのであれば、25日移動平均線・75日移動平均線が下値の抵抗となるか注目です。下抜けすると再度下落に向かう可能性が高くなります。
JT(日本たばこ産業)2019年12月決算見通し下方修正まとめ
加熱式たばこ「プルームテック」の売上が好調の中、決算上方修正の期待がありましたが、本日の決算発表では為替レート見直しを主要因として、下方修正となりました。明日以降株価にどのような影響があるのか注目です。
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