きらぼし銀行は2018年7月に入って、行員による3億7,500万円の着服と殺人事件という、2件の重大な不祥事が起こっています。
ここではきらぼし銀行を傘下に持つ、きらぼしフィナンシャルグループ(FG)の株価や業績への影響をみていきたいと思います。
目次
東京きらぼしフィナンシャルグループ株価上昇の可能性は?不祥事発覚後にも株価は上昇?テクニカル分析は?
東京きらぼしFGの株価は、2018年に入り下落基調ではあるものの、事件が発覚した7月に入っては上昇しています。以下は東京きらぼしFGの日足チャートです。
7月5日に2,093円の安値を付けた後、2つの不祥事があったにもかかわらず、株価は上昇。7月27日の株価は前日比+55円(+2.2%)の2,541円と大きく上昇して取引を終了しています。
テクニカルには25日移動平均線(緑色)を突破し、75日移動平均線(水色)が視野に入ってきている状況です。10日移動平均線(ピンク色)と25日移動平均線はゴールデンクロスを完成し、上昇に向かいやすいチャートとなっています。
上昇が加速するためには株価が終値ベースで75日移動平均線を上抜けすることが望ましいです。反対に25日移動平均線を下回るようだと、下落トレンド継続となってしまう可能性があります。
きらぼし銀行不祥事による決算・業績への影響は?PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)から見る株価の水準は割安か割高か?
東京きらぼしFGの2019年3月期決算見通しでは、当期純利益は前期比▲13%の32億円となっています。今回の3億7,500万円の横領事件では、顧客に対して返金するかどうかは明らかにしておらず、決算への影響は発表されていません。
もし全額返金となれば、きらぼしFGの当期純利益の約12%を占める金額であり、影響は大きそうです。
東京きらぼしFGの連結PERは24.2倍と、銀行業としては高い水準にあります。ここ最近の決算が良く無いことからPERが高くなっていますが、このまま決算が低調に推移すれば、売り圧力となる可能性があるため、要注意です。
一方で連結PBRは0.3倍と解散価値である1.0倍を大きく下回り、割安感が出ています。しかしながらPERや現在の決算の状況を考えると、PBRが割安だからといって、積極的に買っていける局面ではありません。
きらぼし銀行2018年8月以降株価上昇の可能性まとめ
2件の不祥事を起こしたきらぼし銀行、株価は事件の影響もなく、上昇しています。チャート的には今後上昇に向かう可能性が高く、今後の動きに注目していきたいと思います。
PERはやや割高、PBRは割安となっていますが、ここ最近は決算が不調であり、これらの指標から売買の判断をするのは難しそうです。
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