2212 山崎製パンが一部のパン製品の価格を値上げすることを発表しました。
ここでは値上げの詳細や、業績・株価への影響をみていきたいと思います。
目次
山崎製パン、一部のパン製品値上げへ。対象製品、改定率、改定時期などの詳細内容は?値上げの理由とは?
山崎製パンは2018年7月1日出荷分から、一部の製品を平均で3.8%値上げすると発表しました。
主な対象商品は、「ロイヤルブレッド」「超芳醇」「ふんわり食パン」が平均3.1%、「あんぱん」「高級つぶあん」「ナイススティック」「ホワイトデニッシュショコラ」「ケーキドーナツ」が平均4.5%の値上げとなります。
値上げの理由は、2018年4月から農林水産省が輸入する小麦の価格が引き上げられたこと、乳製品・油脂などの原材料費上昇、エネルギーコーストや物流・人件費の上昇としています。
山崎製パン、製品値上げ理由の輸入小麦の政府売渡麦価とは?算出方法や農林水産省、製粉会社との関係とは?
日本で消費する小麦は90%近くが輸入品となっており、主にアメリカ・カナダ・オーストラリアから輸入されており、一部の例外を除いて原則農林水産省が一括で買付けを行っています。
農林水産省が製粉会社などに販売する小麦の価格は、毎年4月と10月に見直しが行われ、見直し前の直近6ヶ月の平均買付価格を基に算出されます。
2018年4月から9月の政府売渡麦価は、平均価格が1トンあたり54,370円と前期比対比+3.5%となりました。
この上昇により製粉会社から山崎製パンなどの2次加工メーカーに販売される小麦粉価格も上昇するため、今回のパン製品の値上げに繋がっています。
また政府売渡麦価の改定は2018年4月からですが、製粉会社が小麦粉にして、山崎製パンが製品にするには時間がかかるため、値上げは2018年7月と時期にずれが生じます。
山崎製パン、一部製品値上げへ。株価や業績への影響とは?今後の値動き予想は?
製品値上げに対する業績への影響ですが、前述の通り仕入れコスト上昇を転嫁する形ですので、業績に対する影響はほぼないと思われます。
株価は値上げを発表した2018年6月1日はほぼ反応がなく、前日比▲1円の2,359円で引けています。
以下は山崎製パンの日足チャートです。
2018年2月9日安値2,014円から上昇に転じ、4月27日には2,402円の高値を付けました。
5月に入り一旦は下落調整したものの、現在は再度高値をトライしている状況です。
チャート的には2017年9月から2,000円近辺が強い抵抗となり、何度もサポートラインとして機能しています。
5月1日の急落もほぼぴったり75日移動平均線(水色)でサポートされました。
現在は移動平均線も上向きで上昇を継続しており、4月27日高値2,402円を上抜けする可能性は十分にあると思います。
下蔵調整に入った場合には、25日移動平均線(緑色)が位置する2,300円近辺や75日移動平均線(水色)が位置する2,220円近辺を維持できるかがポイントです。
75日移動平均線を下抜けると、一旦上昇トレンドは終了と見たほうが良いと思われます。
⇒【移動平均線の詳細を解説】
まとめ
山崎製パンの製品値上げは業績には大きな影響は与えなそうですが、株価は上昇トレンドを形成しており、年初来高値更新の期待がかかります。
注目していきましょう。
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