6501 日立製作所がイギリスで計画している原子力発電所建設ですが、建設開始を2年遅らせて2027年の運転開始でイギリス政府と交渉に入る模様です。
先日実現に向けて動き出したとのニュースが出たばかりでしたが、数日で問題が浮き彫りになった形です。
ここでは日立のイギリス原子力発電所建設先送りの詳細と、株価への影響をみていきたいと思います。
目次
日立、イギリス原発建設2年先送りの理由とは?出資比率と出資額で交渉が難航?建設遅延のリスクも?
日立のイギリス原子力発電所建設先送りの理由は、資金調達の目途が立たないからです。
当初の予定では総工費約3兆円のうち、2兆円がイギリス政府からの融資、残り1兆円を日立、日本の政府系金融機関、イギリス政府とイギリス企業で約3,000億ずつ出資する計画でイギリス政府と交渉して合意に近づいていました。
しかしながら、建設費用の高騰や工事遅延のリスクを綱領すると日本側の出資比率が大きすぎるとの理由で、日立はイギリス政府とイギリス企業に過半数の出資を求めていますが、交渉は難航している模様です。
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日立、イギリス原発建設における電力買取価格も交渉難航?
また、日立はイギリス政府に対して電力の買取価格保証についても交渉しており、こちらも難航しているとのことです。
日立は当初、35年間にわたって市場価格を上回る値段での電力買取を要求していますが、イギリス政府からは承諾が取れていない状況です。
日立は2019年までに建設を開始するかの判断をする予定とのことです。
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日立、原発建設2年先送りに対する株価への影響は?
建設先送りのニュースは週末に入ってきたため、このニュースに対する反応は明日にならないとわかりませんが、現時点ではポジティブに働くことはないと思われます。
先週の合意に向けたニュースの際にも特別材料視されていませんでしたが、建設遅延やイギリス政府との交渉難航のニュースが高値更新の材料になるとは考えにくいです。
明日の株式市場の反応を待ちましょう。
以下は日立の日足チャートです。
まとめ
建設合意に向かうとのニュースから一転して交渉難航で建設遅延と、数日間で状況は変わっており、今後の動向に注目が集まります。
株価への影響としてははっきりとした内容が出てこない限りは、ポジティブな反応にはなりにくいのではないでしょうか。
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