売上総利益率、売上高営業利益率、売上高経常利益率の見方。算出方法や目安は?損益計算書で必ず確認すべき3つの指標。
損益計算書の見方を覚えたら、売上や利益などの絶対額の大きさだけではなく、注目すべき3つの指標があります。
ここではその3つの指標である、売上総利益率、売上高営業利益率、売上高経常利益率についてみていきたいと思います。
以下は損益計算書のイメージですので、覚えておいてください。
⇒【損益計算書の見方を解説】
⇒【貸借対照表の見方を解説】
目次
売上総利益率とは?算出方法や目安は?全体の平均は15%~20%程度。
売上総利益率とは、売上高に対する売上総利益の割合で、会社の稼ぐ力をはかる指標です。
売上総利益率(%) = 売上総利益 ÷ 売上高 X 100
この指標は最大100%で数字が高ければ高いほど良いですが、業界や会社のステージによって大きく異なり、全体の平均としては15~20%程度です。
そのため違う業界の会社では単純に比較しても参考になりませんので、基本的には同じ業界の競合他社間や過去の実績との比較で使います。
売上総利益率が高ければ高付加価値商品を販売、低ければ競争が激しく薄利多売のビジネスを行っていることがわかります。
売上高営業利益率とは?算出方法や目安は?1~3%が平均的。
売上高営業利益率とは、売上高に対する営業利益の割合で、会社稼ぐ力と本業での営業活動の効率性をはかる指標です。
売上高営業利益率(%) = 営業利益 ÷ 売上高 X 100
この指標は最大100%で数字が高ければ高いほどよく、一般的には1~3%前後が通常、5%以上が優良、10%を超えると超優良の高利益率企業となります。
⇒【株式投資の真実とは】
売上高経常利益率とは?算出方法や目安は?1~3%が平均的。
売上高経常利益率とは、売上高に対する経常利益の割合で、会社が経常的に稼げる実力をはかる指標です。
売上高経常利益率(%) = 経常利益 ÷ 売上高 X 100
この指標は最大100%で数字が高ければ高いほどよく、売上高営業利益率と同じく一般的には1~3%前後が通常、5%以上が優良、10%を超えると超優良の高利益率企業となります。
トヨタ自動車の売2018年3月期の上総利益率、売上高営業利益率、売上高経常利益率を算出してみよう。
トヨタ自動車の2018年3月期決算の数字を計算してみましょう。
① 売上総利益率
6,779,036百万円(売上総利益) ÷ 27,420,276百万円(売上高) X 100 = 24.7%
② 売上高営業利益率
2,399,862百万円(営業利益) ÷ 27,420,276百万円(売上高) X 100 = 8.8%
③ 売上高経常利益率
2,574,481百万円(経常利益) 27,420,276百万円(売上高) X 100 = 9.4%
トヨタ自動車は過去最高利益を更新しているだけあって、高い数字となっています。
更に過去の実績や競合他社と比較するとよりよい分析になります。
まとめ
損益計算書を分析する場合は、それぞれの絶対額だけでなく、これら3つの指標にも注目してみてください。
過去の実績や競合他社と比較することで、株式投資の参考となる分析ができると思います。
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