日経225先物(日経平均先物ともいう)を知っていますでしょうか?
日経平均先物が上昇しているため、本日の日経平均株価は上昇して始まるでしょう、というように使われることがあります。
まだ市場が開いていないのに、なぜ価格が上昇しているのか不思議に思う人もいるでしょう。
ここでは日経225先物取引についてみていきたいと思います。
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目次
日経225(日経平均)先物取引とは?
日経225先物取引とは、将来の日経平均株価を対象とした先物取引で、基本的には日経平均株価と連動します。
先物取引とは、①決められた商品(原資産)を、②決められた期日に、③取り決めた価格で売買することを約束する取引です。
もともとはコメや穀物などの農産物の価格が、天候や生産量によって変動するリスクを失くすために発達した取引です。
日経225先物取引も農産物の先物取引と同じく、取引できる期日が定められています。
日経225(日経平均)先物取引の詳細は?限月、満期、SQ、差金決済、取引単位、証拠金取引、取引時間とは?
日経225先物の満期日が設定されている月を限月(げんげつ)といい、限月は3月限、6月限、9月限、12月限の4つで、6月限と12月限は5年先までの10限月、3月限と9月限は1年半先までの3限月、合計13限月が取引可能となっています。
また、満期日は限月の第2金曜日と決まっており、満期日までに反対売買を行ってポジションを解消するか、満期日までポジションを保有して特別清算価格で決済します。
特別清算価格とは、SQ(Special Quotation)と呼ばれ、満期日の日経平均を構成する225銘柄の始値で算出されます。
日経平均株価の始値は9時0分15秒の日経平均を構成する225銘柄の価格で算出されますが、この時点で価格がついていない銘柄は、気配値などを使って算出します。
そのためSQと日経平均株価は完全には一致しません。
日経225先物取引は株券が存在せず、損益の決済は、売買の差額のみを決済する差金決済となっています。
取引単位は1枚あたり日経平均株価の1,000倍であり、日経平均株価が22,000円であれば22百万円の資金が必要となりますが、証拠金取引が可能となっています。
レバレッジは証券会社によって異なりますが、20~40倍に設定されていることが多く、通常の株式の信用取引の約3倍と比べると大きなレバレッジを使える取引です。
取引時間は日中取引が8:45~15:15と通常の取引時間より長い上、夜間取引も16:30~翌日5:30まで行っています。
呼値の単位は10円となっています。
日経225先物取引では買いだけではなく、空売りも可能です。
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日経225(日経平均)先物取引のメリットは?高いレバレッジ、取引時間の長さ、空売りが可能、金利・貸株料が発生しない。
日経225先物取引のメリットをみていきましょう。
① レバレッジを使った証拠金取引のため、少額資金で取引可能
レバレッジが信用取引に比べて大きく、資金効率が良いです。ただし、損失の場合も金額が大きくなりますので、注意が必要です。
② 取引時間が長い
夜間取引(16:30~翌日5:30)もあるため、通常の個別株と比較して取引時間が長いです。
③ 空売りが可能
空売りが可能なため、下落相場でも利益を上げることが可能です。
④ 金利や貸株料が発生しない
信用取引と異なり金利や貸株料が発生しないため、低コストで取引が可能です。
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まとめ
日経225先物取引について、理解していただけましたでしょうか?
先物取引と聞くと難しいと思う人も多いとは思いますが、よくでてくる言葉なので理解しておくと良いと思います。
日経225先物取引はレバレッジも大きく上級者向けの取引なので、ある程度株式経験を積んでから取り入れてみると良いでしょう。
もし日経225先物取引ではリスクが大きいと思う人には、取引単位が1/10の日経225miniもあります。
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