東証一部に上場する油圧機器メーカーKYBは、検査基準を満たしていない免震・制振装置を納入していたことを公表し、株価は大きく下落しています。
ここではKYBの株価の値動き、検査データ改善についてみていきたいと思います。
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KYB検査データ改ざんでストップ安、年初来安値更新へ
KYBの2018年10月17日の株価は、ストップ安となる前日比1,310円(▲29.1%)の3,195円と検査データ改ざんの影響を受けて大きく下落しました。
2018年のKYBの株価は年初から下落し続け、9月12日には年初来安値となる4,120円を付けたものの、その後はやや持ち直していた状況でした。
そんな中検査データ改ざんが明かとなり、株価は一気に年初来安値を大幅に更新しています。
今後もデータ改ざんのインパクトは大きく、株価は大きく下落することが予想されます。
テクニカルにも75日移動平均線(水色)や25日移動平均線(緑色)を大きく下回った状況であり、売られやすい状況となっています。
どこまで下落するかわからない状況ですので、しばらくは新規の取引は見送った方が良いでしょう。
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KYB検査データ改ざんのダンパー、都庁やスカイツリーでも使用
KYBとその子会社は2018年10月16日に、2000年から基準を満たさないダンパーと呼ばれる免震・制振装置を986か所の建物に納入していたことを公表しました。
国土交通省は震度7程度の地震が発生しても建物が倒壊する恐れはないとしていますが、ここまでの規模の改ざんによるインパクトは大きく、今後の業績や株価への影響が懸念されています。
都庁でも214本のダンパー、東京スカイツリーでも225本のダンバーが基準を満たしていない可能性があります。
KYBは今後調査を進めていき、業績への影響はわかり次第公表するとしていますが、業績の下方修正は避けられそうにありません。
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KYB2019年3月期決算見通しへの影響は?
KYBの2019年3月期決算見通しは、売上高が前期比+6.0%の4,160億円、当期純利益が前期比+5.2%の160億円と増収増益を見込んでいますが、今回の検査データ改ざんによって減益に転落、最悪の場合には赤字に転落する可能性がありそうです。
今後の発表に注目が集まります。
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まとめ
KYBの株価は検査データ改ざんの影響でストップ安となり、今後も大きく下落する可能性が高そうです。
検査データ改ざんの規模も大きく、都庁や東京スカイツリーでも使われている可能性があり、今後業績への影響は避けられません。
株価は当分値動きの荒い展開が続くと予想されるため、しばらくは様子見した方が良いでしょう。
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