西京銀行に対して顧客の融資残高を改ざん・水増しをし、見せ金を無利息で融資していたことが報道されたTATERUの株価は、2日連続のストップ安となっています。
ここではTATERUの週足チャートから、株価がどこまで下落する可能性があるのか、見ていきたいと思います。
目次
TATERU、週足チャートで目安となる節目の安値とは?
以下はTATERUの週足チャートです。
2日連続のストップ安により、2018年9月4日終了時点で今週の週足は700円の下落、下落率は43.6%にのぼります。
週足レベルで見ると次に意識すべき安値は、2017年5月2日に付けた784円。9月5日以降もストップ安が続くようであれば、一気に下回ることとなり、ここを下回るようだと2017年8月19日に付けた601円がターゲットとなってきます。
600円を割り込むことになれば、上場時の安値258.8円まで、節目となる価格帯はなさそうです。
現時点では報道内容のインパクトが大きすぎるため、株価は大きく変動する可能性が高く、安値を形成して落ち着くまでは様子見をした方がよさそうです。
TATERUとスルガ銀行の株価の動きは似ている?
株価の動きだけに注目すれば、同じく不正融資が問題となっているスルガ銀行と同じような動きをする可能性はあるかもしれません。
スルガ銀行の2018年の年初来高値は1月10日に付けた2,569円。一方で年初来安値は8月23日に付けた557円。
TATERUの2018年の年初来高値は4月3日に付けた2,549円。一方で年初来安値は9月4日に付けた906円。
発行済み株式総数が異なるため、スルガ銀行の時価総額1,346億円、TATERUの時価総額は804億円となっているが、単純に株価だけを比較すれば、スルガ銀行の安値がTATERUの安値のターゲットとなってもおかしくはないかもしれません。
ただスルガ銀行は実際に不正融資を行っており、貸し倒れ損失が発生する可能性が高くなっているが、TATERUは不正に融資を引き出していたとはいえ、スルガ銀行とは違って直接的に業績に影響を与えるような損失が発生する可能性は低そうです。
あるとすれば不正に融資を引き出したことで、投資家から損害賠償を請求されることであるが、現時点でその影響額を試算することができないが、TATERUの2018年12月決算見通しの売上高は766億円であり、スルガ銀行の不正融資1兆円規模と比較すると、小さい金額になりそうです。
そう考えると今の株価の売られ方は、過剰に反応しすぎていると言えるかもしれません。
以下はスルガ銀行とTATERUの日足チャートです。
TATERUと西京銀行の関係とは?
TATERUは西京銀行からの融資を利用して、アパートの販売を行っていますが、TATERUは西京銀行の株主であることが明かになっています。
2017年3月に西京銀行は第三者割当増資を実施、TATERUはそれに応じる形で第三種優先株式を100万株保有しています。
2018年3月期には西京銀行はTATERUに対して2,500万円の配当をしています(詳細はこちら)。
また西京銀行は2018年3月27日に、TATERUと不動産投資型クラウドファンディング事業を共同で行っていくべく、業務提携を検討することを発表しています。
これらの事実からもTATERUと西京銀行は相当近い関係にあったことが明かでしょう。
TATERUは特別調査委員会を設置して、不正行為があったのかを調査していくことを発表しています(詳細はこちら)。
TATERU(タテル)2日連続のストップ安、どこまで下落するのかまとめ
TATERUの不正行為報道が与えるインパクトは相当大きく、株価は2日連続ストップ安となっています。
現時点ではどこまで売られるのかわからない状況で、しばらくは様子見した方が良いでしょう。
株価だけみると、スルガ銀行と似たような動きをする可能性があり、下値の目安にはなるかもしれません。
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