引き続き問題の詳細が明かにならない、スルガ銀行のシェアハウス向け不正融資問題。第三者委員会による調査報告は2018年8月中に明らかになる予定ですが、現時点での調査概要が明かになりました。
ここでは第三者委員会の調査概要、決算発表延期、株価の動きについてみていきたいと思います。
目次
スルガ銀行シェアハウス向け不正融資、第三者委員会の調査の概要は?元専務執行役員が主導し、審査部は黙認というずさんな管理体制。
スルガ銀行がシェアハウス向けに不正融資を行っていた問題は、当初はスルガ銀行は不正に関与していないという主張をしていましたが、その後の社内アンケートではほとんどの行員が書類の改ざんを認識していたという回答があり、外部による第三者委員会を立ち上げ、調査を進めています。
調査結果は2018年8月中に公表される予定ですが、途中経過として、不正融資は営業部門統括の元専務執行役員が主導して行われていたことを発表しました。元専務執行役員は自らスマートデイズが運営・販売するシェアハウス「かぼちゃの馬車」などの案件を持ってきて、行員に融資を実行させていた可能性があります。
これに対して審査部はさまざまな問題を指摘したものの、業績拡大を優先する流れに逆らえず、黙認するという形で、審査部としての機能を全うできていなかったと予想されています。
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スルガ銀行、理由なく2019年3月期第一四半期決算の発表を2019年8月9日へ延期。
シェアハウス問題の渦中で、業績への影響が注目されるスルガ銀行は、当初2018年8月3日に2019年3月期第一四半期決算の発表を行う予定でしたが、急遽8月9日に延期したことを発表しました。
延期の理由は特段ないとし、多くの投資家から疑問の声が上がっています。通常決算発表は、相当の理由がない限り延期はせず、シェアハウス不正融資関連の問題が影響しているとの憶測が飛び交っています。
8月9日のスルガ銀行の決算発表は、今まで以上に注目が集まることでしょう。
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スルガ銀行株価上昇の可能性は?年初来安値を更新、決算発表や第三者委員会の調査発表の影響は?
2018年8月8日のスルガ銀行の株価は、前日比▲6円(▲0.6%)の941円で取引を終了しましたが、取引中には一時916円の安値を付け、年初来安値を更新しています。以下はスルガ銀行の日足チャートです。
2018年のスルガ銀行の株価はシェアハウス向け不正融資の影響できれいな下降トレンドを形成しています。テクニカルには10日移動平均線(ピンク色)と25日移動平均線(緑色)は横ばいになりつつありますが、75日移動平均線(水色)は下向きであり、年初来安値を更新していることから、さらに安値を更新する可能性が高そうです。
8月9日には2019年3月期第一四半期決算の発表を控えているため、どのような内容になるか注目が集まります。ポジティブな内容になることは期待できず、株価が上昇に向かうには時間がかかりそうです。
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スルガ銀行2018年8月以降株価上昇の可能性まとめ
スルガ銀行の株価は年初来安値を更新し、安値圏での推移が続いています。8月9日には理由なく延期した2019年3月期第一四半期決算の発表、8月中には第三者委員会のシェアハウス不正融資の調査概要が発表されるため、今後も目が離せない展開となりそうです。
調査概要が発表されれば、金融庁も具体的な行政処分の内容の検討に入ると思われます。しばらくはスルガ銀行の株価は下値を警戒する展開が続きそうです。
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