韓国の大手仮想通貨取引所である「ビッサム」はサイバー攻撃によって仮想通貨の不正出金があったと発表しました。韓国での仮想通貨不正出金は、最近では中堅の「コインレイル」でも起こっており、韓国の取引所への不信感が高まっています。
ここでは「ビッサム」の被害の詳細や保証について、ビットコインなど仮想通貨全体への影響についてみていきたいと思います。
目次
韓国仮想通貨取引所大手「ビッサム」サイバー攻撃による不正出金の詳細とは?補償の対応は?取引所の規模は?
「ビッサム」は2018年6月19日深夜から20日にかけて、合計で約350億韓国ウォン(≒35億円)の仮想通貨がサイバー攻撃によって不正に流出したと発表しました。インターネット上では6月16日頃から、仮想通貨イーサリアムが大量に出金されているとの噂もありました。
今回流出した仮想通貨の大半がリップルとのことで、不正流出した分に関しては補填して利用者を保護することを発表しています。
韓国での仮想通貨不正流出については、6月10日に中堅の仮想通貨取引所「コインレイル」が約40億円相当の仮想通貨が盗難されており、短期間で2度の不正流出が起こっています。
「ビッサム」の年間取引高は、コインマーケットキャップによれば約3億4,600万ドル(≒380億円)と世界6位の規模の大手取引所です。中堅取引所に続いて、セキュリティーが万全と思われた大手でもサイバー攻撃による不正流出があったことから、韓国全体の取引所に対する不信感が高まっています。
韓国仮想通貨取引所大手「ビッサム」不正流出によるビットコインなどの仮想通貨市場への影響は?
「ビッサム」のサイバー攻撃による仮想通貨不正流出が報道された後、ビットコインを中心とした仮想通貨市場は、多少の下落はあったものの、その後は回復し、今回のニュースによる影響はほぼないと見られています。
今回の問題は仮想通貨取引所のセキュリティーであり、仮想通貨の根幹であるブロックチェーン技術の脆弱性によるものではなく、今後も仮想通貨市場への影響はほぼないと見られています。
2018年2月に「コインチェック」が仮想通貨ネム不正流出を発表した際にも、仮想通貨市場は下落したように、取引所のハッキング後の多少の下落は、お決まりの反応といった声が聞かれます。
仮想通貨取引所と証券会社、株式投資とのリスク比較は?不正流出の可能性や投資家保護は?
日本では「コインチェック」の不正流出、今回の韓国での2件の不正流出、またヨーロッパの取引所でも不正流出があったりと、サイバー攻撃による問題が相次いで発覚しています。
日本の株式市場でいえば、未成熟な仮想通貨取引所と比較してもサーバーに対する設備投資の金額は大きく、このように投資家にとってリスクとなる事態は起こりにくくなっていると言えます。
また日本の株式投資では証券会社が倒産しても1,000万円までは保証される形となっているため、取引所のリスクは限りなく低くなっています。
韓国仮想通貨取引所大手「ビッサム」サイバー攻撃で約35億円の仮想通貨リップルなど流出まとめ
ビットコインは2017年12月のピークから約70%下落しており、仮想通貨市場全体が低迷しています。そんな中韓国の2つの取引所で不正流出が発覚し、仮想通貨市場に資金が戻るためには、マイナスの材料となりそうです。
仮想通貨と比較して日本の株式投資は、証券会社のセキュリティーもしっかりしており、投資家保護の仕組みは出来上がっています。株式市場は比較的堅調に推移していますので、仮想通貨が再度盛り上がるまでは、株式投資も検討してはいかがでしょうか?
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