長崎県佐世保市にあるテーマパーク「ハウステンボス」が東京証券取引所(東証)への上場準備を開始することが明かになりました。上場までは少なくとも2年以上は要する見込みで、株式上場によって知名度向上と社員のモチベーションアップを狙います。
ここでは「ハウステンボス」の株式上場についてみていきたいと思います。
「ハウステンボス」株式上場
「ハウステンボス」の入場者数は足元では伸び悩んでおり、打開策を模索している状況です。東証に上場することによって知名度が向上し、入場者数の増加につながることや、社員のモチベーション向上でよりよいサービスを提供することを期待しています。
上場するのは最短で2021年~2022年とこれから準備を進めていく段階となっています。今後の状況次第では上場を断念することもあるかもしれません。
「ハウステンボス」株主構成
「ハウステンボス」の資本金は15億円で株式の66.7%を旅行代理店大手のHISが保有しています。残りの33.3%は九州電力、JR九州、西部ガスなど福岡の有力企業5社が保有。
2019年1月には中国人観光客取り込みのため、中国の投資会社である復星集団(フォースんグループ)が24.9%出資する方向で話を進めていましたが、最終的に出資は見送りとなりました。
ディズニー、USJの状況
同じテーマパークでは「オリエンタルランド」が運営する東京ディズニーリゾートが、大規模な拡張を控えています。2020年には東京ディズニーランド、そして2022年には東京ディズニーシーを約2,500億円を投じて拡張し、入場者数増加を狙います。
また大阪にあるユニバーサルスタジオジャパン(USJ)も新エリアを続々とオープンさせ、2017年からは東京ディズニーリゾートを抜いて来場者集は2年連続1位となっています。2020年には任天堂マリオエリアがオープンする予定となっており、テーマパークも激しい競争が続いていきそうです。
「ハウステンボス」の状況は厳しい
「ハウステンボス」は立地的にも東京ディズニーリゾート、USJと比較しても行きにくい場所に位置しており、2大テーマパークの拡張によって今後ますます厳しい状況が続いてく可能性があります。
入場者数増加に向けた施策として中国資本の受入れを検討していましたが、その話も流れ、今後新たな策を投じる必要があるでしょう。拡張するにも多額の資金が必要となりますので、そのために株式上場を狙っているとも考えられます。
まとめ
「ハウステンボス」が知名度向上と従業員の士気を高めるために、東証への上場準備をはじめることが明かになりました。入場者数が伸び悩んで苦戦している中、競合の東京ディズニーリゾート、USJは拡張の予定があり、今後ますます厳しい状況になることが予想されます。
中国資本受け入れの話が無くなった今、「ハウステンボス」と親会社のHISがどのような対策を打つのか注目です。
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