JR九州は2017年度の路線・区間ごとの利用者の状況をまとめ、約40%が不採算区間に該当する可能性があることが明かになりました。
今後JR九州は不採算区間の鉄道を維持するのか廃止するのか自治体と協議する可能性を示唆しています。
ここではJR九州の利用状況詳細、株価や業績の動きについてみていきたいと思います。
目次
JR九州、不採算区間が全体の40%に。
JR九州がとりまとめた2017年度利用者状況によれば、全22路線61区間のうち、40%に相当する25区間が4,000人を下回りました。
4,000人は国鉄時代の不採算路線の目安とされており、JR九州の青柳俊彦社長は25区間については鉄道として維持するのか、自治体と協議する可能性を示唆しています。
特に利用者が少なかったのが、肥後線の宮地―豊後竹田間の99人、次いで肥薩線の人吉―吉松間で138人、日南線の油津―志布志間の220人となっており、これらの路線の採算は相当厳しいものになっていることが予想されています。
鉄道廃止となった場合には利用者に大きな影響が出ることから、今後JR九州は自治体と協議しながら、バスへの転換なども含めて検討していくことになると思われます。
JR九州株価上昇・下落の可能性は?
JR九州の株価の動きについてみていきたいと思います。以下はJR九州の日足チャートです。
2018年のJR九州の株価は、ほぼ横ばいで方向感のない展開となっています。
3月5日には年初来安値となる3,180円を付けた後、株価は上昇に転じ、6月13日には1月1日につけた年初来高値3,640円にせまる3,630円を付けました。
その後は再度下落に転じ、7月11日には3,250円を付けるも、年初来安値からは安値を切り上げており、8月13日安値3,305円と安値切り上げを完成しています。
8月31日の安値は3,305円となっており、ここを維持できるかがポイントとなります。
テクニカルには移動平均線が横ばいとなっており、方向感が掴みにくい状況です。
現在の株価は25日移動平均線(緑色)より下に位置しているため、下落を警戒した方がよい時間帯となっています。
株価が上昇に向かっていくためには、25日移動平均線を回復して75日移動平均線(水色)を突破する必要がありますが、時間を要しそうです。
JR九州2018年3月期決算、2019年3月期決算見通しは?
JR九州の2018年3月期決算は、売上高が前期比+8.0%の4397億円、経常利益が前期比+10.7%の670億円、当期純利益が前期比+12.6%の504億円と増収増益でした。
しかしながら2019年3月期決算見通しでは、売上高が前期比+6.4%の4,397億円、経常利益が前期比▲6.6%の626億円、当期純利益は▲5.8%の475億円と、増収減益見通しとなっています。
JR九州にとって不採算区間の見直しが急務となっています。
JR九州2018年9月以降株価上昇・下落の可能性まとめ
JR九州の株価は安値圏での推移となっており、下落を警戒した方が良い状況です。
2019年3月期決算見通しは減益、また不採算区間が全体の40%を占めるという状況では、不採算路線の対応をしなければ、株価の上昇は期待できなさそうです。
不採算路線については自治体と協議する方向とのことで、今後の動向に注目です。
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