スルガ銀行の不適切融資問題では、不動産業者が顧客の預金残高等を改ざんしていたことが問題となっているが、今回東証一部上場のTETERUでも改ざんを行っていることが明かになりました。
上場企業が不動産向け融資の不正に関与しているのは、おそらくはじめてのケースであり、今後どの程度の件数が行われていたか、調査が進んでいくと思われます。
ここではTATERUの不正行為の詳細、株価への影響についてみていきたいと思います。
目次
TATERU、顧客の預金残高を改ざん、水増しを行い西京銀行へ融資申し込みへ。
TATERUは2018年4月に東京都在住の50代男性とアパートの契約を締結。
物件購入に諸経費を含めた必要資金は約1億1,000万円で、TATERUは西京銀行からの融資の紹介および斡旋を行いました。
アパート購入者の預金残高は約20万円程度でしたが、2018年6月に西京銀行から融資の承認がおりたと連絡があり、スルガ銀行の不適切融資問題が話題となっていたために、問い合わせを行ったところ、預金残高が600万円水増しされていることが発覚しました。
TATERUは2018年8月31日に報道内容については事実であることを認め、男性に対して手付解除として100万円の支払いを行ったことを認めました。
他の案件でも同様の改ざんがあったかを今後調査していくとのことですが、改ざんが1件だけということは考えにくく、不動産販売のために頻繁に行われていた可能性はありそうです。
TATERU、不正融資関与による株価への影響は?
TATERUの2018年8月31日の株価は、前日比+31円(+2.0%)の1,606円で取引を終了しています。
不正融資に関与した件については取引終了後に発表されたため、株価に影響が出るのは9月3日以降となります。以下はTATERUの日足チャートです。
2018年のTATERUの株価は4月までは上昇トレンドを形成し、4月3日には年初来高値となる2,549円を付けました。
その後は下落に転じて高値・安値ともに切り下げを行い、7月12日には2月6日の年初来安値に迫る1,527円まで下落しています。
8月8日には2,106円まで回復するものの、現在は再度下落し安値圏での推移となっています。
テクニカルには10日(ピンク色)・25日(緑色)・75日(水色)の3本の移動平均性が下向き、かつ株価は10日移動平均線日を下回っていることから、下落に向かいやすいチャートとなっています。
TATERUが不正融資に関与していたとなれば、株価に与える影響は大きく、8月3日には大幅下落となって年初来安値を更新していく可能性が高いと思われます。
まずは8月3日の市場の反応を待ちたいと思いますが、チャート的にも材料的にもここから株価が上昇していく可能性は低いでしょう。
TATERU2018年9月以降株価上昇・下落の可能性まとめ
上場企業であるTATERUが不正融資に関与していたという驚きのニュースが2018年8月31日に発覚し、TATERUも報道内容を認めています。
今後他の案件でも改ざんがあったのか調べていくとのことですが、スルガ銀行をはじめとした他の銀行向けでも同様の手口が行われていた可能性は高そうです。
TATERUが不正融資に関与して業績を伸ばしていたとなると、市場から信頼を失うとともに、今後の業績は大きく悪化する可能性が高いでしょう。
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